沢沿いや杉林内など、湿気の多い日陰を好む常緑性羊歯にリョウメンシダがあります。
日の当たらない崖下や、北向きの林道法面でもよく見かけます。
撮影したのは南三陸町南部の、水戸辺川支流沿いの杉林内です。
リョウメンシダを漢字表記すれば「両面羊歯」となり、それは葉の様子をひと目見た
だけで納得できます。葉裏かと思うような葉表ですから、どちらも同じように見える
ことで、「両面」が付けられたのでしょうね。 . . . 本文を読む
冬場に山を歩くと、林内で必ずといって良いほどツルリンドウの越冬葉を見かけます。
ハルジオンやナズナのように、葉がきれいな放射状に展開しているわけでは
ないけれど、これもロゼット葉と呼んでもよいでしょう。
霜に覆われていても、雪に埋もれかけていても、葉が凍りついたり萎れたりしません
から、寒さには強いのでしょうね。
撮影地は南三陸町の水戸辺川流域の山地で、松の多いなだらかな尾根筋です。
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南三陸町戸倉地区を流れる、水戸辺川沿いの林道を上がっていくと、西側から山が迫り小岩壁が数百メートルにわたって続いています。沢からは湿気が立ち上りますから「何か希少な羊歯が付いているかも ? 」と岩壁を注視しながら歩いていきます。すると岩の割目にイワデンダを見つけました。「あれ、イワデンダは夏緑性の羊歯だよね、もう新葉が出たのかな ? !」しかし、よく見るとイワデンダとは違うような ? 葉身が短いし . . . 本文を読む
サワフタギを漢字表記すると「沢蓋木」となり、山地の細い沢に枝が被さって、
まるで沢に蓋をするかのように見えることから、名付けられたようです。
写真の木は南三陸町の水戸辺川流域にある、山の尾根近くに生えていたものですが、
東斜面で海風や霧がかかり、沢沿いのような湿気に富んでいるのでしょう。
一帯に20本くらい群生していました。
幹や枝が白いこと、枝が写真のようにあるレベルで一斉に横展開することから、 . . . 本文を読む
南三陸町戸倉地区で最も長い水戸辺川、これに南東から流入する支流があります。ここは流れと林道が平行していて、野草や樹木を容易に観察できるため、年に三四回は訪れています。この支流沿いにはイタヤカエデが多いので、花期を前に撮影が容易な樹はないかと、下見的に歩いてみました。イタヤカエデの花は、新葉が開く前に咲くようです。雌雄同株で、散房花序を出して小さな花をたくさん咲かせますが、その一つの花序内に雄花と雌 . . . 本文を読む