なんでも内科診療日誌

とりあえず何でも診ている内科の診療記録

年始の様子を見に病院に来た

2014年01月03日 | Weblog

 当番ではないが、入院患者さんの経過をみるために病院に来た。救急外来に44歳男性が搬入されていた。当直は内科の若い先生だった。入力画面を見ると、亡くなってautopsy imagingがオーダーされている。救急外来に見に行った。昨夜頭痛がすると言って、そのまま寝たらしい。朝になって、起きてこないことから妻が気づいて救急要請していた。すでに冷たくなっていて、実際は死亡して数時間経過していた。頭部CTでくも膜下出血と判明した。高血圧症があり、頭痛が時々あったらしい。患者さん自身、普段とは違うと思わなかったのだろうか。あるいは警告出血程度で、その後に大出血から即死したのか。救急室前で妻が一人で泣いていて、まだ身内は集まっていなかった。

 31日深夜に意識障害で救急搬入された、血糖737mg/dl・血圧240/120mmHgの83歳女性は血糖が100~120mg/dlで血圧も140~160mmHg程度になっていた。昨夜は元気になり過ぎて、不穏状態だったそうだ。降圧剤の内服を食事を開始することにした。治療を中断しただけではなくて、ふだんの言動も娘や親戚があきれるようなものだったらしい。ただ。性格もあるのだろうが、認知症と思われる。「本人が常にもう死んでもいいと言っているし、死んでも構いません。治療しなくてけっこうです。」と娘が言っていた。「無理な治療はしませんが、病院として普通の治療はやらせて下さい。」と伝えて、本当に普通に降圧剤の点滴とインスリンを使っただけだが、良くなった。食事はめちゃくちゃでも、降圧剤と血糖降下剤を続けてくれれば、何とかなる人だと思う。

 消化器科に入院した肝膿瘍の61歳男性は入院後に血圧も上がってきて(敗血症性ショックだった)、検査値も改善していた。ただし昨日の夕から発熱があった。入院時はむしろ低体温だったので、発熱する力が出てきたともいえる。血小板数は3万から5万とまだ低下している。横隔膜直下にあるので、ドレナージは難しそうだ。血液培養で2セットから大腸菌が検出された。う歯を気にしていたが、大腸菌となると胆道系の上行性感染と思われるが、CTでは胆道系に結石・腫瘍はなさそうで、拡張もない。持ち直しているものの、まだ安心はできない。

コメント
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