那須太社 錦輔 の日記

写真付きで日記や趣味を書くならgooブログ

いたこニーチェ 適菜収

2012-09-25 20:47:26 | 読書感想文

小説的なテクニックは全くたいしたことがないが、実に面白い。

ニーチェについては若いころちょっと興味を覚えて取り組もうとしたが、

難解にあえなく挫折した。

「怪物と戦うものは自分も怪物とならぬよう、気をつけなければならない」

という箴言をたぶん漫画で知って、最初、ツァラトゥストラかく語りき、をな

なめよみして、見つけられず、ニーチェの解説書とか読んで全く理解でき

ず投げ出し、なにかの拍子に 善悪の彼岸 の中の 箴言と間奏曲 の

章にこれを見つけて喜んだは良いが、やはり他の部分を読解することが

できず放擲した。

格好良いから抜き出してみると、

怪物とたたかう者は、みずからも怪物とならぬようこころせよ。

なんじが久しく深淵を見入るとき、深淵もまたなんじを見入るのである。

それ以来、ニーチェとニヒリズムを混同して虚無主義の人なのかなぁ

いずれにしろ、今とは違う時代の人だから、なんて認識でいた。

ところが現代にも通じる、どころか今こそニーチェが透視し予言した

愚民の時代なのである、と書いてある。

確かに時代が変わろうと人間の本質が変わるわけではなく、科学技術

が進歩しても人間の本質が進歩するはずもなく、だからこそシェイクスピア

や論語といった何百年前、何千年前?の書物が読み続けられるのだ

ろうが、偉大なる思想も時を経ても偉大であり続けるのだろう。

この本の面白さとかエッセンスをまとめる能力とか根気は残念ながら無い

ので、なるほどー、と手をうつところがたくさんあったが、とくに印象に残った

フレーズを2つ抜き出してみる。

1,

民族が徹底的にダメになっていくとき、すっかりあきらめてしまったとき、

敵に屈服するすることが一番よい選択だと考えるようになったとき、民族

の神は変質してしまう。今の日本のようにな・・・

2,

高貴であることのしるし、それは自分の義務を、すべての人間の義務に

まで引き下げようとはけっして考えないこと

素晴らしい。

この本への注文としては、

民主主義がキリスト教のルサンチマン思想を引き継いだダメな思想であ

ることはよく分かったが、ではどのような政体がベターなのか、具体的に

示してもらいたい所である。

しかし、自分で考えず、示してもらいたいと要求することはやはり堕落な

のかもしれない。

追記

本書にちりばめられている箴言や哲理は、作者適菜さんが創作したも

のだと思っていたが、ニーチェが書き残したものなのだろうか?

であるとすると、ニーチェ凄い。

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

瑠璃の方舟

2012-09-24 23:32:05 | 読書感想文

もう、十年以上前に読んだ本で、夢枕獏さんの 瑠璃の方舟 という小説。

面白かった。

漫画の 岳 読んでいたら思い出した。

夢枕さんも山登りやってた人で、この本はお金を賭けて将棋をうつ人の話

だったけど、山にまつわる恋愛の話とかもあって、思い出した。

夢枕さんの本で一番好きだな。

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

映画 岳

2012-09-23 23:03:18 | 読書感想文

今テレビでやっているが、ひどい改悪をしている。

女性の救助隊員がヘリから繰り出されたロープにつかまって遭難者

を救出しているのだが、天候悪化でヘリの運用が不能となるのだが

女性隊員は、ぶら下がっている紐を自分で切って取り残された要救

の元へ飛び降りる。

もう、無茶苦茶です。

遭難救助の現実などなにもしらないけど、これはありえないのでは

ないか。海猿とか見てても、まずは救助隊員が危機状態に陥らない

ことが、活動の前提になっている。

海猿もフィクションだが、それはそうだろうと思うし、山だって同じだろう。

テレビとか映画業界の人は、こういう無茶苦茶な改悪をしなければ

ドラマを作れないのだろうか。

真摯に創作に取り組んでいる原作者に対する冒涜、ファンに対しても酷い

しうちではないだろうか。

原作漫画の岳は、おそらくは取材とか色々されているのはまちがい

ないと思うが、リアリズムを失わないドラマ造りされている、と思う。

救助の現場のことはわからないけど、そう思わされるものがつめ

こまれている。

そのために原作者はどれほどの労力を費やしているのだろうか。

ことに岳という作品は実在の人物をモデルにしたりしている分、

創作には多大な苦労があったことがうかがえる。

抑えに抑えた筆致でジワリと心の底のほうから感動が沸き上って

くる俺の好きな漫画が、こんな風になったのは残念。

 

 

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

漫画 岳 石塚真一

2012-09-20 23:27:47 | 読書感想文

18巻で完結した。

前巻くらいからヒマラヤで主人公が悪戦苦闘している。

白と黒の絵でそれを描写するちからがすごい。

手塚治虫も子供向けの丸っこい絵ではあるけど、ジャングル大帝の最後のほうも雪山の悲壮さ

をリアルに描写していたと思うけれど、本作は表現では完全に超えている。

あと、安全パイを切ろうとするテンジンと、無理してでも人を助けたい三歩。

どちらにも理があるという描き方で、ニュートラルなのだが当然のことながら三歩を称揚している。

うまく言えないが、男ってのは責任を背負って決断しなければいけないときがあると思う。

三歩は背負っているものって、たぶんあまり大きくない。

テンジンの判断も正しい。

だけど、命をかけてヒラリーステップに挑む三歩に感動してしまう。

俺は高い山に登ったことも無いし、命がけで人を助けたこともないけど、そう思う。

この漫画は傑作だ。

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

尖閣諸島

2012-09-18 22:07:32 | 政治経済

中国在住の日本人にまで害が及んでいるようで、酷いことになっているようだ。 しかし、尖閣諸島はわが国が実効支配しており、中国の騒動に対しては毅然として無視するしかない。 在中国の邦人には気の毒だが我慢してもらうか、女性と子供は帰国して待ってほしい。 わが国が毅然として無視していれば、中国とは話ができる。 わが国がもっとも気をつけなければいけないのは朝鮮民族である。 韓国・北朝鮮・中国籍朝鮮人・在日。 中国と無駄な争いをするのではなく、こいつら朝鮮人に気をつけなければならないと思う。 保守系の新聞などでは中国に対抗するため東南アジア各国および韓国と提携していかなければならない、などという本末転倒な主張を最近見かけるが、まったく逆である。 中国とは是々非々でやる、朝鮮人に対しては徹底的に排除する、政府にはそういう方向で進めてもらいたいと思う今日この頃である。

朝鮮人については在米・米国籍朝鮮人ももちろん同様である。

こいつらの排除について政府に取り組んでもらいたい、と書いたがさすがに国際的にそれは認められないだろうから、個々人がそれぞれでそういった取り組みを行うべきである、と改めたい。

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする