本日、5/28の産経新聞に元マラソン選手の増田明美さんが寄稿されていた。いい文章だと思ったので勝手に一部引用させていただく。
家族旅行で福島を巡られたこと、白虎隊の肖像画を見られたこと、その面上に昨今の若者には見られない「覚悟」を読み取って胸が締め付けられた事、会津藩校の日新館を訪れてその教育について郡長正という少年の過激とさえ思えるエピソードを紹介して自分も涙をこぼされたと書いておられる。また展示を見ながらメモを取る修学旅行の中学生はどう思うのだろうか、と思いを馳せ、「きっと厳しすぎると思うにちがいない。でも、誇りをもって生きる事の尊さや真っ直ぐな精神に触れて、感じる事もあるだろう。日新館を旅行先に選ぶ事はまさに「修学」にふさわしいことだと思う。」とまとめておられた。
そして最後に「文部科学省の修学旅行に関する通達は昭和43年のもので、特に具体的な指導はない。最近では、修学旅行先を生徒たちの希望で決める学校もあるようだが、指定旅行先をいくつか決めてみてはどうだろうか。鹿児島の知覧特効平和会館はぜひ見てほしい場所の一つだ。命や平和の尊さを身をもって感じる事が出来る。今を生きる若い人たちに、志をもって生きた若者の息づかいを感じ、日本近代史を学ぶ旅をしてほしい。」と書いて筆をおかれていた。
驕ったり、衒ったりすることは一切なく、身の回りから説き起こして、しかし深い見識をじっくりとにじませて、最後は考えさせてくれる、いい文章だと思った。
自分もネットや書物などから情報収集するばかりで、あちこちに脚を運んで見聞を広める事はほとんどないのだが、福島と知覧には行って見たいと思ったのである。
増田さんの文章は本当に謙虚で自然体で、だけど得るものがあって、いい文章だなと思うことがしばしばである。