ワイン生産国の中でも第3位の量を誇るのはスペインです。かつては「量」のみが目立った産地だったかもしれません。
それとテンプラニーヨが昨今目立っていますね。しかし、ガルナッチャ(仏名=グルナッシュ)やモナストレル(仏名=ムールヴェドル)の原産地であり、南部に於いてはこちらのほうが優勢です。
しかし、なにしろ1990年位までは一部の産地を除いて、世に知られない貧しい産地が多く、所謂バルクワインをドイツなどに輸出していた地方も多いのです。最近になって世界にスペインの力を見せつけようとしていますが、リオハ、リベラ.デ.ラ.デュエロなどを除いては中々勝負が難しい、と現地の人が思ってしまうのも無理はありません。
が、「3人寄れば何とやら・・・」で4人集まって最新のワイナリーをムルシア県はフミリアに起こした仲間たちがいます。「カサ.デ.ラ.エルミタ」です。ワイナリーの名前の由来となった、かがまないと入れない小さな祠が裏山にある、古めかしいイメージの名前ですが、設備と考え方は先進そのもの。
2000M級のカルチェ山を臨んで多様なワインを「バイ.オーダー」で造っています。最初にこのワイナリーを有名にしたのはスペイン皇太子の婚礼で使われたプティヴェルドです。ボルドー品種が、年間降雨量200ミリ程度のこの土地で凝縮感をましながら育ち、最新の醸造設備でしなやかさも身に着けます。
本来、モナストレルの大産地ですが、プティヴェルドは既に市民権を得ているといっていいかも知れません。古い産地の新しい挑戦。
9月のそむりえ亭で採用しています。是非、お試しください。