さて今月(来月も)はローヌのワインを沢山開けています。中でも南ローヌはブレンド王国。
シャトーヌフ.デュ.パプなどは13種のブレンドが可能で、そむりえ亭で使っているボーカステルは正に13種全てを生かしています。また、ローヌ地方名のワインも4種の葡萄、最近名前を売り出し中のヴァンソーブル村のものは2種です。
全て同じ造り手なのですが、どの葡萄がどういう役割をしているかは、長年その土地で頑張ってきた人たちの経験が生きています。
特定の葡萄を生かすのか、チームワークで勝つのか、まさにスポーツの勝負に似ています。
私の見る限り、ボーカステル=ペラン家はチームワーク派ですね。例えばヴァンソーブル村のものなどは南ローヌの中では最北にあり、北ローヌで優勢なシラーが半分使われています。通常シラーは少し使っただけでも強い主張をしますが、ペランの場合南ローヌの大御所グルナッシュ種が「ヤンチャするなよ」とシラーを優しく丸く包み込んでいます。バランスがよいのです。これも良いグルナッシュを育てられるから、です。
白もマルサンヌ、ルーサンヌ、ヴィオニエ、クレーレット、ブールブーランなどの葡萄を上手く個性を引き出し、華やかさ、まろやかさ、爽やかさがグレード毎に違う構成で演出しています。
更にシラーの本拠地北ローヌのワインも2種開けていますので「ローヌ.ディナー」なんていうのもいいんじゃないでしょうか?あわせる料理も色々考えますので一度チャレンジしてみてください。