私達ソムリエのやっている仕事は容易い仕事です。
今もロンドンオリンピックでの体操の内村選手のドキュメントを見ていますが、「凄い!!」「人間業じゃない!!」と唸るばかりですし、その努力には感心する他ありません。
ところがソムリエは誰かが造ったワインを誰かが造った料理と共に「右から左へ」と注ぐだけです。
ま、慣れないといけないのはコルクを抜く速さ位でしょうか?
しかし、これも少しやっていれば難しいものではありません。
すこしの勇気と知識でどうにかなってしまうものです。
では、自分はどうかと言うと、確かに経験で若い人よりマリアージュの制度は上がっているかも知れません。或いは料理のバラエティに対する対応も早いかもしれません。
世間的に言うと「ダジャレが得意で、丸め込む力技を持っている」らしいです。
それでいいのか?と自問することも多いこの頃です。
でも、自分はなかなか変えることはできませんね。
そこで考えることは、何と言っても「楽しんで帰ってもらいたい」と言う気持ちだけは他人様より持たねば、という事ですね。
それが出来るかどうか、他人様以上か、はお客様の判断に任せるしかありません。
20代から30代の頃とはその辺が大きく違います。
当時も気持ちはあったのですが表現の仕方が違ったようです。
40代は、その過渡期だったかも知れません。
49で自分の店を持って、格段に変わった気がします。
と言いながら、他人様にはまだまだ追いつけないなあ、とつくづく思います。
昔は先輩を見習いました。今は後輩から学ぶようになりました。
後輩には私の経験を惜しむことなく教えたいと思いますが、実は学ぶことの方が多いのです。
私の周りには何人かの同志とも言える人が男女を問わず何人かいます。
接客力、知識、勇気、優しさ、感性etc・・・・・
どれをとっても私以上の「頼もしい後輩」。もはや後輩と呼ぶにはおこがましい人達です。
という事で今日も負けないように頑張るぞ!!