ダイニング・ウィズ・ワイン そむりえ亭

料理にワインを
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 樋口誠

時代は変るんですね!!

2013年12月07日 03時58分12秒 | ワインの事

ロミオとジュリエットで有名なヴェローナのあるヴェネト州。

イタリア最大のワイン見本市「ヴィニタリー」が開催されるのもココです。

私は24年前に訪れていますが、そろそろ「また行きたいなあ」と思わせる良い所・・・・

ここにはヴァルポリチェッラというワインがあります。

この辺りではヨーロッパで多い垣根仕立ての葡萄栽培ではなくペルゴラと言われる棚仕立て、つまり日本に似た栽培を見かける地域でもありますね。

私の若い頃はテキストにはコルヴィナ、モリナーラ、ロンディネッラという葡萄で造られていると書かれていましたが、最近では必ずしもそうではない様です。

例えば今月のグラスワインで開けているものはモリナーラに替えてオゼレッタというのが使われています。

また熟成も以前は大樽を使っていたのに対して225㍑のバリックを使う事もある時代になっています。

また、この地方ではヴァルポリチェッラはスタンダード品で、それを陰干し(レチョート)したものがあり、レチョート.デッラ.ヴァルポリチェッラと呼ばれ、中でもより辛口よりに造られたものはアマローネと呼ばれます。

スタンダードは重くなくアルコールも低め、勿論価格も日常で手が出せる価格です。

アマローネは陰干しして量が減った分、或いは時間を費やした分、倍以上の価格になっていますし、当然アルコールも凝縮感や複雑度も格別です。

しかし、あるメーカーではアマローネと呼ぶレベルのものでもスタンダードと同じラベル表記で、生産者自身が納得した特別なものにだけアマローネの名を与えています。

価格が違いますから勘違いもないのだろうとは思いますが、思い切った事をするものですね。

今月はそういうヴァルポリチェッラを開けています。

アマローネ並みの凝縮度でアルコールも高く、複雑な顔を見せるワイン。

食事の前半には勧めにくいワンですが、後半からデザートに掛けて真価を発揮します。

ダルフォルノ.ロマーノというところの作。

フランスや他の国では少ない、というよりあまり見ないタイプの赤ワインですが、「アマローネのイメージのワイン」、一度お試し頂ければと思います。