ダイニング・ウィズ・ワイン そむりえ亭

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 樋口誠

シラー

2014年06月14日 03時11分42秒 | ワインの事

これも書いたことかもしれません。

シラーは色々なところで造られ、色々なスタイルがあります。

ピノノワールやカベルネは熟成の樽のサイズなどは殆ど変わらないですし、土地や天候の違い、という要素が大きいかな、と思います。

しかしシラーは違います。

フランスのローヌ地方のシラーは小樽より大きめの樽(500㍑~600㍑)が多く、しかも新樽はあまり使いません。

よってシラーの特徴である胡椒やスミレの花が綺麗に香ります。

また北ローヌは南仏とはいえ涼しい風が吹き、よって酸が綺麗です。

それに対して、もう一つの有名産地オーストラリアでは小樽での熟成、新樽も少ならず使います。更に最近は減ってきたと聞きますがアメリカンオークの樽による香味が特徴的に感じるものも少なくありません。

しかしシラーもカベルネなどと並び世界中で栽培されていますから、更にタイプが広がる訳です。

そういう中でイタリア.トスカーナも「シラーの銘醸地」と言えるくらい生産者が増えています。

私の印象では総じて「男前」です。アメリカのマッチョではなく、伊達男でちょい悪な感じ。

充分熟した葡萄をとれる割に過熟感はなく、新樽を使っていてもシラーのスパイシーな特徴を消さず、スマートさと果実味のバランスが良い。

スーパートスカンなどを造る「土地の慣習に縛られない」気風があるのでしょうか?

研究熱心でチャレンジ精神旺盛、な素晴らしいワインが多数造られる中でシラーも目が離せないトスカーナです。

今月はちょっと高価ですがスイサッシという「男前シラー」が開いています。

お試し頂きたいと思います。