ワインの話に限らず、植物全般、或いは魚介や肉類でも「シノニム」=異呼称というのはありますね。
西日本全般で通用する「かしわ」は東日本では鶏肉とは理解されない様ですし、出世魚であるブリの段階的呼び名もバラバラ。
今、使っているドイツのシュペートブルグンダーはピノノワールのシノニム。
ローヌ系のワインに使われるムールヴェードルはスペインのモナストレルが原種。
これを知っていると面白いし、飲んでいなくてもお客様が想像しやすい、という事があります。
さて今月使っているワインにイタリアのプーリア州のプリミティーボがあります。
この葡萄に関しても二転三転ありました。
カリフォルニアのジンファンデルの基になるのはプリミティーボだ、いや違う、と言われていた時代が続いていたと思います。
最近ではCrljenak Kaštelanski (多分クリエナク.カシュテランスキと読むらしい)というクロアチア産が原種だとか・・・・
プラヴァッツ.マリと言うのが兄弟らしいとか、本当はトリビドラッグと言う、とか益々訳が分からなくなっています。
ま、しかし判っていることはイタリアではプリミティーボと呼び、果実味豊かで美味しいワインが出来ているということです。生産者による差はあるものの、比較的に大きな差が見られないような気がします。
カリフォルニアのジンファンデルはもう少し味わいの幅が広いイメージを持っているソムリエが多いかなあ・・
プーリアはブーツの形の踵の当りですから最南端ですが、最近は南特有の「太った感じ」をあまり感じさせないスマートなイメージも出ているような気がしますし、今月のそむりえ亭で開けているのはそうなんです。
魚でも肉でも美味しく合わせられます。
一度お試しください。