朝礼などでフォークソングを歌ったりすることがありました。
「遠い世界に」とか「あのすばらしい愛をもう一度」「友よ」などです。
中でもツイツイ口ずさむのは「戦争を知らない子供たち」。
杉田二郎さん率いる「ジローズ」さんが1970年に発表しています。
私が小6の頃です。
私は当然「戦争を知らない」訳ですが杉田さんは1946年生まれ。
つまり終戦の翌年。68歳になられる年齢です。
おそらく終戦直前に生まれた方も記憶の上では「戦争を知らない子供たち」なんだろうと思いますから、現在生きている殆どの方は「知らない」んですね。
とすれば戦争を知っている世代の子供として生まれた=私達こそが今後の世の中に「悲惨さ」「無情、無常さ」「狂気」を伝える役割の最前線になります。
私の父は大正11年生まれで、出征してビルマで終戦を迎えました。
母は大正13年、東京で生まれ兄を中国での戦死で失い、弟3人と里子で来た妹1人を抱えて大阪に疎開してきた人です。
私は昭和33年生まれですが、子供の頃は戦争は遠い昔と感じていましたが、今思えば生まれる「たった13年前」まで父は戦っていたのです。
「遠い昔と感じて」いた私に両親は戦争の悲惨さをよく話してくれました。
切実でリアリティのある話だったことをいまでも覚えています。
毎年、この季節はテレビで終戦や原爆の特番が出ます。
しかし、今年は集団的自衛権の話でちょっと様相が違いますね。
私は飲食店経営者として政治的な発言は控えることが多いのですが、これだけは言っておかねば、と思います。
戦争は「守る」とか「攻める」とかではなく「しない」しかないのです。
性善説では済まない「狂気」が方向を変えるのが戦争です。
少なくても92を迎える父、90の母は望んでいません。
周年を終えて、休み前に一言残します。