ダイニング・ウィズ・ワイン そむりえ亭

料理にワインを
 06‐4963‐3098 
 樋口誠

おまけで貰うワイングラス

2015年08月17日 02時29分37秒 | サービス
ワインを買うと貰える「おまけ」のグラスがあります。


大体はそのメーカーや、そこが作る有名なワインのロゴがプリントされています。

メーカー曰く「美味しく飲んでもらえるように造った」などと言います。


しかし、残念ながらそうでもないことが多いのです。


明らかに「安いグラス」であったり「カッコはいいが・・・・」というものが多くて「ワインの品質を考慮して」というものは中々見当たりません。


生産者は「自分の製品は美味い」と信じていますし、生産地では意外とぞんざいに扱っていたりするのですね。

ま、日本人のお茶の扱いにも似ています。

焼酎などもそうですね。

少し前に「ぞんざいにあり合わせの湯飲みで飲む」風潮に業を煮やした有田焼の有志が「香酒杯」なるものを造りました。

これは私「ちちんぷいぷい」という番組の中でテイスティングコメントを求められ、いくつかの焼酎で試したことがあります。


少なくても芋を湯割りしたときに素晴らしい効能があったことを明確に覚えています。

焼酎の生産者じゃないからこその功績です。

中にはリーデル社のボルドータイプやブルゴーニュタイプにロゴを入れているものもありますが、シャンパンメーカーの配布するものの多くは「むしろ魅力を削っている」というものが多かったりします。(そうでない素晴らしいものもありますよ!!)

そう、リーデル社も生産地と離れているのです。

ということで「おまけ」のグラスは気を付けないと「ロゴでメーカーの片棒を担いでいる」だけで、正しくグラスを選択している店に後れをとっていることにも繋がります。


使う店への注意喚起より輸入元さんへの苦言です。


「ただでグラスが貰えるなら」という心理を利用していてはワインの消費はビールなどに勝てません。


ビールに勝つなど必要もありませんし、グラスを気にしないワインもあります。


しかし「貰ったグラスで価値を下げる」のは勿体ないですね。

それが「高額だからこそ」です。

気になる方は是非そむりえ亭で実験してみてくださいネ。(暇な時間に限ります・・・)



           樋口誠