我が振りなおせ、と言います。
だいたい他者を評論する時は自分を忘れていることが多いものです。
「あそこの国は悪の枢軸だ」
「あの国では人権なんてあったもんじゃない」
「差別で有色人種が虐げられている」
それは決して間違っていない事実を突いているのですが、では自身はどうか?
連日報道されているスリランカ人「ウシュマ・サンダマリ」さんの入管での扱いはトップクラスに酷いもの。
看守達の動画に収められた言動を見ていると「日常茶飯事」に同様の事が行われていたと推察するのは簡単なことです。
オリンピックやサッカーワールドカップ等の大きな行事の際、震災などの混乱時の行動等で「日本人礼賛」的な報道があります。
しかし、他の国の人々も充分に素敵な行動を見せますし、酷い日本人も沢山いるではありませんか?
他者を評価している場合ではありません。
今回の入管の件を見て改めて「差別や虐待の芽を如何に摘むか?」を考えさせられるわけです。
入管の根本的な改革は政治家に任せるしかありませんが、他者でない「身の回りの芽」を消火するような術(すべ)を見つけたいものです。
勿論、自戒を込めて、です。
樋口誠