ダイニング・ウィズ・ワイン そむりえ亭

料理にワインを
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 樋口誠

意外にも・・・

2016年01月14日 02時11分47秒 | ワインの事
フランス料理屋を含む多くの店で「あのワイン」がグラスで開いていないことを聞きます。

昨日来られたお客様はいつも弊店ではフォワグラを召し上がりゲヴルツトラミネールを合わせます。

これを体験すると他のワインでは寂しいんですね。

で、幾つかのフレンチの店でオーダーすると「無い」という答えが返ってくるらしいのです。

理由は「回転しないから」や「難しいワインだから」だそうです。

勿論、他のワインでも素晴らしくフォワグラに合うワインはありますが、実際はゲウルツトラミネールの汎用性は中々代えがたいものがあります。


スパイス風味の強い料理にもイケますし、肉料理全般にもバッチリです。

甘口好みの方にも辛口好みの方にもウケるワイン。


しかも抜栓後の「持ち」も悪くありませんし、決して高価なワインでもありません。

フォワグラでなくてもパテにもOK。

そういう効用を認められて今では世界中で、例えばフランスのみならず出生の地イタリアでもアメリカでもチリでも南アフリカでも造られています。

なんでかなあ・・・・・と・・・・・


ま、そむりえ亭としてはライバルが少なくて有難いと言えば有難いのですが・・・・・


他のワインにない楽しい個性的なワイン。

まさに「ワインは多様である」と認識させてくれる葡萄です。

私に近い友人の店では大概は開いています。

フレンチなのに開いてない店が多い?

私の中の不思議ちゃんです。


           樋口誠

温度の上下

2016年01月13日 03時01分58秒 | サービス
昨日はデキャンタの効能として「温度を下げる」「温度を上げる」ということにも使える、と書きました。

しかし、デキャンタでピッタリの温度になるとは限りません。

そうすると最後にグラスに注ぐときにも多少の「悪あがき」をしないといけません。


例えば低すぎた温度のワインを適温にするためにデキャンタした後、「もうちょい上げたい」と言う時は・・・・

注ぐ量を少なくすること、更にはスワーリングを加えて外気接触をさせることです。

この時に大事なことはグラスの出来る限り外側に注ぐことです。外気に触れる面積を増やすのです。

高い位置から出来る限り細く注ぐというのも手ですね。


では「もっと下げたい」と言う時はどうか?

私なら同じ様に少なめに注ぎます。


「えっ」と思われるかもしれませんが、

ワインをグラスの中心部に少し注いで一口召し上がったあとで注ぐと一旦「グラスそのものの温度」が下がっていますから、2度目の温度は低めを保つのですね。勿論、一口飲むまでの少しの時間でもワインクーラーで温度を下げておける、というのも大事なポイントです。

当然、この場合は低い位置から注ぎます。


他に金属やガラスの玉を冷蔵庫などで先に冷やしておいてグラスに漬ける、という方法。

グラスに氷を入れて冷やして、氷を捨てた後にワインを注ぐ、というのもあります。

ただグラスごと冷蔵庫で冷やしておくのは避けたいものです。

ビールの様に満タンに注ぐ場合はアリ、ですがワインの場合は液面とグラスの淵の距離がありますので唇が先にグラスに触れて冷たさを感じるとワインが温く感じるからです。


上記は私の「悪あがき」です。

本来は先に適温にしていればいいだけのことです。



でも、そうは上手くいかないことがあるんです。

「そういえば樋口がなんか書いていたな」と覚えていてください。


           樋口誠

デキャンタの効能

2016年01月11日 23時36分40秒 | サービス
ソムリエ協会では27歳以下の若いサービスマンを対象とした「ソムリエ-スカラシップ」という奨学制度を実施しています。

最後に残った優秀者には海外研修などの勉強の機会が与えられるというものです。


そむりえ亭では鹿子木くんがチャレンジ出来る年齢にあたりまして今回2度目のエントリーをしています。

で、どうにか1次試験は通過して間もなく2次試験です。

70数人のエントリーから31名が残ったようです。


人口構成上、この年齢の受験者は減ってきていますから「一次通過」といっても半分弱の人が通過ですから、これからが試練。


私とはいえ2次試験の内容が判るはずもなく、不意のサービスを求められても良いように少し練習をしたり、対処を伝授したり、です。


で、表題のデキャンタですが色々なケースで使えるものですから、そこも伝えました。


大きく分けて4点。

1:古いワインの澱を除去するため

2:新しくタンニン等の強いワインを酸化させて開く手助けをするため

3:冷やして飲むべきワインの温度を下げるため

4:冷やし過ぎのワインの温度を上げるため


付け加えるなら

5:視覚的なパフォーマンス

6:ボトルの上部と下部のワインの差をなくすため

7:上記のコンビネーション

等々があります。

呼称資格認定試験では最も伝統的な「1」の手法を的確に出来るかを問うのが通例ですが、こういう場合(上位を求める場合)は、それ以外の手法を啓蒙する意味で「他のデキャンタの効能」を求めることもルのです。

今回、鹿子木くんが受ける2次試験で出てくるかどうか判りませんが、出なくても知っておくべき事をこの機会に知ったと理解してほしいものです。


さて1から6までの手法

ただデキャンタすればいい、というものではありません。

え、どうすんの?って・・・・

それは店に来て確認してみてください(笑)


               樋口誠

ひょんなことから世相が見えます。

2016年01月11日 02時38分32秒 | ちょっと休憩
「今の世の中は・・・」とか

「昔と違って・・・」とか


生きていると色々な世相が見えます。

勿論、テレビなどのマスコミで知るきっかけをもらったりしますが「実感」は遠くにあります。



母と暮らすことになってマンションの契約をする時のこと。

保証人で手間取ったのです。

弟に頼んだらよい、と高をくくっていましたが、印鑑登録をしていない、というのです。

では早速印鑑登録を、というと「仕事が休めないから難しい」

役所はあああああ時間外に手続きできないか?調べましたら見事に「平日の定時のみ」

私企業の多くが手続き時間の幅を広げたり、機械が活躍しているのにお役所仕事は残念の一言です。

対応も・・・・・・・



三親等以内の親族という条件でしたので叔父か叔母がいる、と・・・

しかし高齢な彼らの収入は年金のみで「保証人資格」を満たさないと言われ、いとこはどうかというと四親等。

今のご時世ではこういうことは増えているのだそうです。

結局、弟が奔走し事なきを得ましたが、本当に難しいですね。


未婚、非婚、少子化の今後はもっとこういう事例が増える見通しだそうです。

勿論、保証人なしの物件も探せばありますが、家族で暮らすレベルの賃貸は殆ど要保証人です。


私のように50代になっても単身という方は少ないかもしれませんが、昔の大家族時代のような賑やかで「頼る人が沢山いる」環境は「やっぱり必要だなあ」と心から思った今日この頃。

それとは逆に良かったな、と思うこともありました。

私のような単身の横着者が住む部屋は「グダグダ」です。

よっぽど、そういう人が多いんでしょうね。「処分屋」とか「片づけ屋」的な業者さんが整っているんですねえ。

自分の部屋の引っ越しに頭を痛めていましたが、ちょっと安心しました。



さて今日11日はお休みを頂きます。

母の引っ越しの見積もりをして貰いに行ってきて、その後、家電類を見てこようかな・・・


            樋口誠

食後酒

2016年01月10日 02時24分43秒 | 食・レシピ
食後酒のことも何度かかきましたが、それは食後酒の内容に関するものでした。

そむりえ亭での「食後酒率」は、うーん、そうですねえ、7割くらいでしょうか?

例えば12月はブランデー類=グラッパ、マール、カルヴァドス、コニャックetc、デザートワイン=貴腐ワイン、ポルト、マデイラ、リヴサルトetc、などの杯数は軽く300杯は超えていると思います。
ま、12月は忙しい月ですが・・・・


ところが多くの輸入元の担当者の話では「売れないんです」と言われます。

実際、私が出かけた飲食店でも勧められないことも多々。


まずは「食後に○○でも如何ですか?」と言えば二割から三割の方は「じゃあ」と言って飲まれるはずです。

しかし多くの方は「食後酒ってなんのこと?」ってところでしょうから、「このデザートと一緒に飲むと美味しいのがありますよ!」とサジェストすれば更に二割あがります。

それが常態化してくれば「あそこのお客さんは何を飲んでるの?」です。

つまり簡単に6割くらいは大丈夫です。

「お客様に負担をかけるから勧めない」という消極的なサービスマンもいますが、コーヒーなどの価格と変わらないものも沢山あります。

むしろ「夜にカフェインは避けたいけど、仕方ないから」とコーヒーや紅茶をオーダーする方もいることを思えば、むしろ「喜ばれる話」なのですね。


或いはお菓子代わりになるものもあります。


無理強いはよくありませんが、食後酒の選択肢は持っていただきたいな、と思います。


                樋口誠

旬も色々です。

2016年01月09日 02時29分32秒 | 食・レシピ
食べるものには「旬」というものがあります。

というか「あるようです」と言い換えた方が良いかもしれません。

例えば今そむりえ亭では鰆をお出ししていますが、関西では所謂通常の季節感でいう春=3月4月頃から夏前まで

関東では違って、まさに今=初春の頃

どちらが正しいとかいうことではありません。


他の食材でも同様ですね。


また「初物」という観点での旬もあれば、量が獲れるという点での旬、近くに回遊してくる時期が旬。

或いは料理に使うなら若い酸味を持った果実、ジュースにするなら完熟した果実、的な考えもありますね


そう、旬が違えば使い方も違うわけです。

逆の言い方をすれば地方によって使い方が違うから「旬が違う」ともいえます。


最近では温暖化で収穫期も変わってきたり、回遊時期もずれたりしているようです。

今の様に流通が早いと「各地の旬」を「それに合った方法で」食することができますし、そうして楽しむ方法を身に付けないといけないということです。


その点、ワインはいつでも沢山の種類が揃いますから、「旬の食材のアシスト」を果たすことが可能です。



今日は8名様の団体様他、沢山の予約があります。

楽しい旬のアシストが出来るように頑張ります!!


            樋口誠

カテナチオか?スペクタクルか?

2016年01月08日 02時06分59秒 | サービス
以前にも何度か書きましたが・・・

「有難う!!」「また来るよ!!」「美味しかった」

などの言葉で私は喜びません。

なぜなら、その為にお金を頂いて仕事をしているのですから、言ってもらったとしても「特別なことではない」のですね。

むしろ「お金を頂いているのに出来ていなかったらどうしよう」「今はあんな風に言って頂いているけど家に帰って文句を言っていないだろうか?」です。

大人のお客様は、社交辞令で、或いはその場を繕って「とりあえず言っておこう」なのです。


いや確かに喜んで帰られる方もいるでしょう。


でも、それらの言葉に一喜一憂はできないのです。


私の場合は特に押しが強い性格ですから、不満なお客様も多いはずです。

良く言えばスペクタクルな攻撃的なスタイル。


その逆で押しは弱いが失敗の少ない、ゲストからも不満のないサービスをする人もいます。

まさにサッカーイタリア代表の代名詞だった「カテナチオ」です。

どちらが良いとは私には言えませんし、どちらにも長所があります。勿論短所もです。


大概の場合は「カテナチオ」を選択した方が良いのかもしれませんし、私もスタンバイや動きのスタイルは「守り」です。

しかし、いざ営業に入るとそうではなくなります。


お客様は満足しているか?

お客様は不満を感じていないか?


百点は取れません。


昨日も少なくても一組、満足頂けなかったようです。


今日はどうなんでしょうか?

その繰り返しです。


         樋口誠

葡萄のブレンド

2016年01月07日 00時33分18秒 | ワインの事
今月は特に複数の葡萄をブレンドしたワインが多いかもしれません。

冬の食材が強く複雑で強い、というのも理由になるかもしれませんが・・・・・



例えば南フランス・ラングドックのグルナッシュ、ムールヴェードル、シラー。

ローヌの同じ構成。

ニュージーランドのカベルネソーヴィニヨン、メルロ、カベルネフラン。

ボルドーのメルロ、カベルネフラン。

白でもラングドックのブールブーラン、グルナッシュブラン、マルサンヌ、ルーサンヌ。

アルザスのピノノワール、ゲヴルツトラミネール、リースリング他。

ワシントンとオレゴンの三種の葡萄のブレンドもの。



ま、世界に冠たるボルドーが元来ブレンドですから何の不思議もありませんが、通常はもう少し単一品種ものに偏っているかもしれません。


しかし、こういうワインはバランスがいいんですね。

人によっては「飛び抜けたものに欠ける」という品評になるまもしれません。

私もそういうワインだけだと「嫌な感じ」というと思います。


でも、実はマリアージュの幅は当然のことながら広がります。


マスク効果もアリながら押さえつける力が強すぎない。

で、ワインだけでバランスも取れる、ってことですからね。


「単一」という言葉に弱いソムリエや業界人もいますが、実は単一もブレンドもどちらも大事です。

メッシという選手は単一で凄いけれどもバルセロナというチームは代えがたいチームですよねえ。

アルゼンチン代表ではメッシは同じように働けないのです。


ブレンドのワイン。

もう少し目を向けてもいいのですよ!!!と言いたい今日この頃です。


           樋口誠


2016年最初のお休みを頂きます。

2016年01月06日 02時07分32秒 | スケジュール
そむりえ亭は今日6日に最初の休みを頂きます。


本来なら昨日5日が第一火曜ですから定休日なのですが、正月の勢いを昨日までと予測してのことです。


従業員には迷惑を掛けましたが沢山のお客様にお越しいただき「やりがい」はあったのかな?と思っています。


みんなにはゆっくり休んで家族サービスをしてほしいと思います。

私はというと新年初の東京での会議、そして帰阪してからは最近続けている堺の家への訪問。

ゆっくり、とは程遠い休日ですが、何もない休みより身体は楽なもんです。


もう10年以上初詣にも行かない私ですが、今年は何よりも「無病息災」を祈りながら過ごしたいと思います。


               樋口誠

今日から・・・・

2016年01月05日 02時32分17秒 | スケジュール
昨日も予約と同業者の来店で一回転半と忙しくさせて頂きました。

しかし、これで一旦「年末年始モード」が終息です。

今日5日、休みの明日6日を挟んで7日、8日と予約は一件ずつ。

掃除やキッチンの仕込み直し、ワインの枯れた在庫の再発注などすることは多いのですが・・・・

ま、焦らず愚図らず、気を抜かず、サーブに備えます、

しかし、
実際のお客様が少ないと、昨日のブログにも書きましたが精神衛生によくありません。

どうぞ皆様のお電話をお待ちしています。

さて今日は午前中から母を連れて役所廻りです。
普通の人が10分で歩くところを30分掛けて歩くことになるかな、と戦々恐々な私。

店での賄いはあきらめて、ゆっくりの出勤です。
あ、営業時間には間に合わせますよ!!


                 樋口誠