156ページで1200円、
買い易い値段である。
しかしこの居心地というか、
読み心地の悪さは何だろう。
言葉は選びぬかれているようで、
どこか投げやりな部分もあり、
このあたりは最近の村上春樹のようだ。
読み心地が悪いと書いたが、サラリとしすぎてどうも、
引っ掛かりがなく、それが「何だ、これは」と
感じさせているのかもしれない。
だいたい「バーニーズ」であり、
「スーペリアルーム」を利用する
妻のいる男でたぶん30前後の主人公の、その言動が
どうも20代前半のようにしか感じられないのだ。
腹が出てきたという状況を知らせても、
そんな直接的なことじゃなく、文章の中で、
その人の年齢を感じたいのに、記号で示すことで
その作業を放棄している。
しかし悪くない短編集である。
何が良いって、わずか1時間足らずで読めることと、
その中にはちゃんと小説世界があること。
だから厳しいことを言いたくなる。
作品ごとに全く違う表情を見せてくれる、
作家性の強いこの小説家が、次に何を見せてくれるか
また新作を待つことにする。
@@@
是非チェックしたい吉田修一作品
「パレード」「パークライフ」「長崎乱楽坂」
とりあえずこのあたりを読んでおきたい。
買い易い値段である。
しかしこの居心地というか、
読み心地の悪さは何だろう。
言葉は選びぬかれているようで、
どこか投げやりな部分もあり、
このあたりは最近の村上春樹のようだ。
読み心地が悪いと書いたが、サラリとしすぎてどうも、
引っ掛かりがなく、それが「何だ、これは」と
感じさせているのかもしれない。
だいたい「バーニーズ」であり、
「スーペリアルーム」を利用する
妻のいる男でたぶん30前後の主人公の、その言動が
どうも20代前半のようにしか感じられないのだ。
腹が出てきたという状況を知らせても、
そんな直接的なことじゃなく、文章の中で、
その人の年齢を感じたいのに、記号で示すことで
その作業を放棄している。
しかし悪くない短編集である。
何が良いって、わずか1時間足らずで読めることと、
その中にはちゃんと小説世界があること。
だから厳しいことを言いたくなる。
作品ごとに全く違う表情を見せてくれる、
作家性の強いこの小説家が、次に何を見せてくれるか
また新作を待つことにする。
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是非チェックしたい吉田修一作品
「パレード」「パークライフ」「長崎乱楽坂」
とりあえずこのあたりを読んでおきたい。