「グランドフィナーレ」★★★
阿部和重著、200ページ、1400円
話題の芥川賞受賞作。
この人の作品は初めて読む。
これも芥川賞効果だ。
文章は新人の持つ緊張感はなく、
独特の世界があり、リズムがある。
ストーリーは今日的で、そういう切り込みは
時に普通じゃなさ過ぎる世界を書く
文学において、ちゃんと日常を書くのは
好感がもてる。
ただ内容はとても好感がもてない主人公が
うつむき加減に、後ろ向きに後ろ向きに
生きているお話。
ラストの物足りなさ加減は、作者の意図か。
好きな人にはこの余韻が楽しめるのかもしれない。
いつも本を読んだときに自分に聞く。
「ここに文学はあるのか」
すでに新人とはいえない作家の作品ながら、
この一作を読んだ限りでは、残念ながら
「文学」を感じられなかった。
「とんでもないもの」を読んでいるという
予感も緊張感も味わえなかったのが本音。
@@
書いた後で、ネットでしばらく情報を拾うと
ひとつの町、そしてトキという鳥のキーワードと
彼の本の読者は、この新作からも「大きな」物語の
断片を見つけることができるようで、
村上春樹のファンに似た、深読みの楽しみが
既にあるようだ、こうなるとホント新人?という
感じで、芥川賞は不向きじゃないかな。
本人的にはどうなんだろう。
他の彼の本も読みたいと思った。
阿部和重著、200ページ、1400円
話題の芥川賞受賞作。
この人の作品は初めて読む。
これも芥川賞効果だ。
文章は新人の持つ緊張感はなく、
独特の世界があり、リズムがある。
ストーリーは今日的で、そういう切り込みは
時に普通じゃなさ過ぎる世界を書く
文学において、ちゃんと日常を書くのは
好感がもてる。
ただ内容はとても好感がもてない主人公が
うつむき加減に、後ろ向きに後ろ向きに
生きているお話。
ラストの物足りなさ加減は、作者の意図か。
好きな人にはこの余韻が楽しめるのかもしれない。
いつも本を読んだときに自分に聞く。
「ここに文学はあるのか」
すでに新人とはいえない作家の作品ながら、
この一作を読んだ限りでは、残念ながら
「文学」を感じられなかった。
「とんでもないもの」を読んでいるという
予感も緊張感も味わえなかったのが本音。
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書いた後で、ネットでしばらく情報を拾うと
ひとつの町、そしてトキという鳥のキーワードと
彼の本の読者は、この新作からも「大きな」物語の
断片を見つけることができるようで、
村上春樹のファンに似た、深読みの楽しみが
既にあるようだ、こうなるとホント新人?という
感じで、芥川賞は不向きじゃないかな。
本人的にはどうなんだろう。
他の彼の本も読みたいと思った。