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読書と旅行と柴犬のブログ
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書籍「道化師の蝶」小説ってなんだろう?って考える

2012-03-26 07:29:20 | 読書の時間
書籍「道化師の蝶」★★★
円城塔著 ,
講談社、2012/1/27
( 178ページ , 1,575円)





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第146回(平成23年度下半期) 芥川賞受賞 、
発売日より前にネットで予約し
すぐに読んだが、やっと感想を書いた。


「正体不明&行方不明の作家、友幸友幸。
作家を捜す富豪、エイブラムス氏。
氏のエージェントで友幸友幸の翻訳者「わたし」。
小説内をすりぬける架空の蝶、通称「道化師」。
東京-シアトル-モロッコ-サンフランシスコと、
世界各地で繰り広げられる“追いかけっこ”と
“物語”はやがて、
“小説と言語”の謎を浮かび上がらせてゆく――。」

(講談社の本の解説のHPより)


この本は講談社の解説を読んだだけだと
きっと買わなかった、
やはり芥川賞受賞作品がどんなものか
それが気になってネットで予約して
届いてすぐに読み始めた、
読んで行くうちに
今、読んでいる文章が
一体何を表しているのか
何を言いたいのか
そういうことを考えながら読むなら
全く意味をなさないことに気がついた。



この小説を読んでいる間じゅうずっと
「小説って何だろう?」ということと
「自分の読みたい『小説』ってどんなものだろう?」
そんなことを考えていた。



冒頭の語り手である「わたし」は
飛行機の中で隣に座った男と話し始める
彼は、「わたしの仕事はこうして着想を捕まえることだ」と言い
そのあたりから現実的じゃない物語が始まる、
人がボーッとしたとき
とりとめもなく非現実的なことを
あれこれ考えたものを
文章にしたらこうなりました、って感じ。


自分にとっての「大切な何か」の
ヒントになりそうなものが見つかったとして
それが形あるものならいいけれど

そうではなくて、たとえば
「今、この瞬間」なんていう
捉えどころのないものだとしたら
それを自分の感性の「捕捉網」で捕まえたとしても
その「今、この瞬間」ってものは
スルリと網から逃げ出してしまう。


その形のない、大切な「何か」を求めて
語り手や主人公がどんどん変わって
どこかでひとつのいびつなループになっている、
そんな小説だった、
ひどく不思議な体験だったけれど
自分は、いわゆる「何かが語られた」小説が好きなので
こういう小説は迷惑だ。



「終の住処」の磯崎 憲一郎のいくつかの作品を
読んだ時のような
「何だ?これ」って気分がつきまとう
だから「面白かったか」と聞かれたら
「面白くはない」と答える。

これも新しい小説の形のひとつなのか
でも50年も経ったら
読み継がれているかな、この本、
たぶんムリだろうな。


★100点満点で65点



soramove
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