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読書と旅行と柴犬のブログ
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書籍「つまをめとらば/青山 文平 著著」しなやかで強い江戸時代の女性たち

2016-02-12 01:09:05 | 読書の時間
書籍「つまをめとらば/青山 文平 著」★★★★☆
青山 文平著 ,
文藝春秋 (2015/7/8)
253ページ、1.620円

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第154回直木賞受賞

「女が映し出す男の無様、そして、真価――。
太平の世に行き場を失い、
人生に惑う武家の男たち。
身ひとつで生きる女ならば、
答えを知っていようか――。
時代小説の新旗手が贈る
傑作武家小説集。
「ひともうらやむ」「つゆかせぎ」
「乳付」「ひと夏」「逢対」「つまをめとらば」
男の心に巣食う弱さを包み込む、
滋味あふれる物語、六篇を収録!」

(Bookデータ HPより)

時代物小説はほとんど読まない、
なのでこの小説に登場する
当時の風俗や武家特有の呼び名等
知らないことも多い、
それらあまり見慣れない、聞きなれない事は
最近はあまりこだわらず
どんどん読む進めるようになった。


こだわっていちいち調べていると
読んでいる調子が崩れるし
まあ、そこまで詳しくなくても
小説の文脈の前後で
なんとなくは分かるので。

この短編集は時代物というより
普通の男と女を描いている、
それも女性の方が一枚上手な感じ。


面白いのは
この話は、こんなふうに落ち着いて
行くのだろうなと
想定しつつ読むと
結構着地点というか行き先は
全然別の場所だったりして
その軽い裏切りは
結構気持ち良かったりする。



江戸時代も中盤となると
武家暮らしも
町人とそれほど変わらなくなる
商人のなかには
もっと羽振りの良いものも現われ
武士は武士の面目を保つのも
大変そうだ、
そんな中の男女のあれこれが
サラッと書かれていて
読みやすいし、もっと続きが読みたくなった。



年をとってからの
直木賞の受賞で脚光を浴びているが
なんかそんな晴れがましい賞より
本人の巧みな語り口は
新人賞というより
すでに熟練の域、
読みやすく、それでいて
行間にこちらを考えさせるような
気持ち良い間合いがあった。


他の作品も読んでみたい。


★100点満点で85点


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