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読書と旅行と柴犬のブログ
目標は留学生に日商簿記3級合格を!
ヤプログから引っ越してきました。

映画「ザ・タウン」この場所で生きる、ここではない何処かへ

2011-02-20 19:09:12 | 大作映画ハリウッド系
「ザ・タウン」★★★☆
ベン・アフレック、ジョン・ハム、レベッカ・ホール、ブレイク・ライヴリー、
ジェレミー・レナー、ピート・ポスルスウェイト、
クリス・クーパー、タイタス・ウェリヴァー出演
ベン・アフレック監督、125分、2011年2月5日公開
2010,アメリカ,ワーナー・ブラザース
(原作:原題:THE TOWN)






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「アカデミー賞有力候補と宣伝してたが、
候補にはならなかった苦笑いの作品、
けれどベン・アフレックの監督としての手腕を
再確認できる内容で結構楽しめた、
ラストはなんとも気の抜けたご都合主義で
途中までの勢いを完全に帳消しにしてもったいない」



冒頭の銀行襲撃シーンは
緊迫感につつまれ
頭脳的な無駄のない手際で
悪いことなんだけど
スカッとする。

これでやめておけばいいものを
次の襲撃では筋書きにない「人質」をとって
ここからまとまった集団に亀裂が入っていく、
それから新たに分った事実などが
グループの頭脳であるダグ(ベン・アフレック)の
気持ちに変化を与える。

見せられた全てが目新しいってこと
無いけれど、
こっちもそこまでは期待していない、
そうそう見たこと無い世界や
斬新な描き方ってあり得ないからね。



治安が悪く住んでる人達さえ
どこか諦めてるような「タウン」で、
ここでしか生きられない人達と
ここから抜け出ようとする人達の
どうしようもないような
けれどなんとかしたいと思わせるのは
それがこの映画に描かれている「タウン」だけでなく、
自分たちの周囲を
等しく取り巻いているからかもしれない。



特別な才能があることを認め
その町を出ていく、かつての名作
「グッドウィル・ハンティング」を思わせるような
でも決定的に違うのは
「悪事」から逃げるということで、
このあたりには何の感情移入もできないので
そのあたりが、この映画の印象をぼやけさせる。

ラストが違ってたら
納得出来たら
この映画は相当良い出来と思えたはず、

でもベン・アフレックの製作者としての才能は
充分に感じた、たいしたものだね。

後半の銃撃戦までは
ホント面白かった、
あと一歩で残念なことになった
そんな作品だった。


★100点満点で70点

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「グッドウィル・ハンティング」という映画は二つの才能を見出した、
この監督のベン・アフレックと役者街道まっしぐらのマット・デイモンだ。
映画も面白かったな。

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「2011(第34回)日本アカデミー賞」2/18各賞の結果

2011-02-19 19:14:28 | 邦画
「2011(第34回)日本アカデミー賞」2/18各賞の結果


「告白」と「悪人」で主要賞を分けあった。


結果にはほぼ納得、妻夫木聡が男優賞受賞のスピーチで
涙ながらに「自分を信じてやってきて良かった」というのには
なんか感動した。
良い作品に出会えて良かったね、原作と印象が違うと思ったが
本編ではそのものだったからだ。


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■最優秀作品賞
『告白』

■最優秀監督賞
中島哲也 『告白』

■最優秀主演男優賞
妻夫木聡 『悪人』

■最優秀主演女優賞
深津絵里 『悪人』

■最優秀助演男優賞
柄本明 『悪人』

■最優秀助演女優賞
樹木希林 『悪人』

■最優秀脚本賞
中島哲也 『告白』
■最優秀アニメーション作品賞
『借りぐらしのアリエッティ』
■最優秀外国映画賞
『アバター』

★権威が無いとか毎年同じ顔ぶればかりと
さんざん言われてますが、34回も続けていると
それなりの重みを感じる、
今回は2作品が色んな面で伯仲していて
それだけに受賞の重みを感じた。


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映画「ウォール・ストリート」金儲けは悪だと言いきれない曖昧さ

2011-02-18 19:09:09 | 大作映画ハリウッド系
「ウォール・ストリート」★★★☆
マイケル・ダグラス、シャイア・ラブーフ、ジョシュ・ブローリン、
キャリー・マリガン、スーザン・サランドン出演
オリヴァー・ストーン監督、133分、2011年2月4日公開
2010,アメリカ,FOX
(原作:原題:WALL STREET : MONEY NEVER SLEEPS)





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「由緒ある投資会社に勤めるジェイコブ(シャイア・ラブーフ)は
順風満帆な人生を歩んでいた。
ところが師と仰ぐ経営者が自殺し、
自らの資産も全て失ってしまい、
彼は黒幕への復讐を誓う。
そして彼は恋人の父親へ近づいていく」



87年の「ウォール街」続編、
元カリスマ投資家ゴードン・ゲッコー(マイケル・ダグラス)の
皺だらけの顔がアップになると
年月って隠せないなと感じるが
ゲッコーが物語の主人公となって進んでいくと
彼の顔が生き生きと変貌するのを目の当たりにする、
やはり人間は自分のやりたいことで
頑張っている時が一番輝くのだろう。



そしてこの映画で面白かったのは
資金集めの豪華なパーティーで
久し振りの顔と出合った、
ゲッコーが振り返るとそこには
チャーリー・シーンの顔が、
彼は前作の主人公で
こんな粋な演出もハリウッド映画的だ。



世界はネットの発達もあり
物凄いスピードで小さくなっている、
情報が巨大なお金を生むという
一般人には理解不能な金融界の常識を
こちらも圧倒的なスピードで見せるから
実際は頭では理解しきれていない、と思う。


アメリカではトレーダーが何十億円と
現実感の無い巨額の報酬を得ている、
彼はトヨタのように優秀な製品を作るわけでも、
世界中に名の知られた俳優ってわけでなく、
現物でもないパソコンの画面上の数字のやり取りで
泡のようなお金を生み出しているようだ。

そんなの別世界のお話だと思っても
こうして映画で見せられると
心を刺激する部分が無いわけではない

そのあたりが人間の欲望っていう
訳の分からないものが
世の中を動かしてるのだろうなと
分ったような瞬間を何度か見せるのだ。


単純に面白かったが、
「ここには真の幸せは無い」だとか
なにかの映画の提示があっても良かっただろうに
稼いだ金の一部を慈善に利用することで
チャラにするような曖昧さは物足りなかった。


★100点満点で70点

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金持ちが勢揃いのパーテイーでは整形のしすぎで
ひからびた仮面のような女性がチラホラ、あれってアリなんだろうか。

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映画「太平洋の奇跡-フォックスと呼ばれた男-」日本人は何処へ向かってきたのか

2011-02-16 07:04:28 | 邦画
「太平洋の奇跡-フォックスと呼ばれた男-」★★★☆
竹野内豊、ショーン・マクゴーウァン、井上真央、
山田孝之、中嶋朋子、岡田義徳出演
平山秀幸監督、128分、2011年2月11日公開
日本,東宝
(原作:原題:太平洋の奇跡)





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「太平洋戦争時のサイパン島で、
わずかな兵力で米軍に抵抗を続けた
大場栄大尉率いる日本人将校たち。
決して自ら降伏はしないと
500日余りを民間人を守りつつ
孤高な戦いを続けた真実の記録」



普段はあまり戦争について考えることは無い、
暑い8月に思いだすが、
開戦の12月に思うことも少ない。

かつて日本中が戦争の真っただ中にあり、
全ての国民がこれを「正義」と
考えていた頃を思うと、
今の自分なら自分の考えで行動したと思いたいが、
当時だったら
皆と同じ方向をまっしぐらに
突き進んでいたに違いない。


その危うさを思う。


この映画は戦争をことさら美化したり
正統性を訴えるものではない。

その当時、死ぬことを潔しとせず、
勝つために生き残ることを選択した
実在の人物、大場栄大尉と彼と共に闘う兵士たち、
闘うというより
逃げ続け隠れて生き延びたって感じだが、
200人近い民間人を監督しつつ
500日あまりを降伏せずに孤高を貫いた人が
どう行動し、いかに生きたか。

今ではバカンスにお気軽に行けるサイパンで
ほんの60年程前
命を懸けた戦いがあったのは、
頭では分かっても
やはり映像の力は凄い、
もしあの場面に自分が居たら・・・
どんなに想像してもそれは
明確な映像を結ばない。



それほど自分は平和ボケボケなのだ。

それを感じ、考えただけで
この映画の意義はあったのだと思う。



映画としての感動的な盛り上がりは無く
その意味で物足りなくも感じるが
事実を描く時、そこまで求めるのは
意味が無いことかもしれない。
是非、実際に見て考えたい作品。

★100点満点で70点★

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敵兵にも尊敬や尊厳を認める米軍、
果たして日本軍はどうだったんだろう?

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映画「愛する人 」人はきっと繋がっている。

2011-02-13 21:54:44 | ミニシアター系映画
「愛する人 」★★★★
ナオミ・ワッツ、アネット・ベニング、ケリー・ワシントン、
ジミー・スミッツ、サミュエル・L・ジャクソン出演
ロドリゴ・ガルシア監督、126分 、2011年1月15日公開
2009,アメリカ、スペイン,ファントム・フィルム
(原作:原題:MOTHER & CHILD)





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「14歳で妊娠し、子供を手放した過去が
忘れられないカレン(アネット・ベニング)は、
老いた母の介護と仕事に追われている。
養女となったエリザベス(ナオミ・ワッツ)は
同じ街で弁護士として暮らしている」



重苦しいトーン物語は展開する、
母の介護に明るい話題のない毎日、
家政婦の連れてくる子供の
可愛らしい表情にも笑えない、
眉間にしわが寄り、
自らを「気難しい」と言う。

そんな日々、片時も忘れないのは
幼くして出産した娘、
「後悔して生きる」
それがテーマといえるかもしれない、

起きてしまったことは仕方ない、
その後をどう生きるか
そこにしか救いはないのだ。



誰もが懸命に生きている、
でもどうしようもなく心に傷は出来る、
なにもないように慎重に生きてても
それは突然事故のようにやってくるのだ、
それをどうやり過ごすか
そのくらいしか
出来ないのかもしれないな。

そんなふうに思ったが
でもそれは決してマイナスな感じじゃなく、
そういう自分を自分でどう考えるか
それだけなんじゃないかと感じた。

最近、身近な人が言った、
他の人が何と言おうと
自分たちで頑張ればいいんだ、

他の人たちが助けてくれるわけじゃないから。

なんだか心に染みた、
そうだ他人は関係ない
そんなふうに思っても
なかなか割り切れないのも事実なんだけれど。

映画の中の娘エリザベス(ナオミ・ワッツ)も
自力で人に見下されないように
懸命に鎧を付けるような生き方をしている、
彼女は孤独だったが
最後に「君が一番大事だから」と言われて
それは決して幸せな結末じゃなかったが
救われたことは確かだ。

この張りつめたような緊張感、
非常に練られたセリフ、
地味ながら傑作と言っていい作品

でもこの映画を見て
幸せな気分になれるとか
生きる希望が見えたとか
そんなことはないのだけれど。

★100点満点で85点

soramove
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ナオミ・ワッツもアネット・ベニングも皺のひとつひとつが
なんだか美しく感じた。

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