[環境だけで人間の幸不幸が決まるのではないことは、明らかだ。
幸福だとか不幸だとかいう気持ちのあり方は、こうした環境を
どのように受け止めるかによって決定される。]
◇劣悪な環境の中でも幸せを感じる人間がいれば、
満ち足りた環境の中でも不幸を感じる人間がいる。
人間は、環境で幸不幸が決定されるわけではない。
それ以上に重要なことは、その環境をどう受け止めるかで、
幸不幸が決定されるのだ。
◇たとえば、人間には、二種類の人間がいる。
自分に与えられた環境を決定論としてとらえる人間と過程論としてとらえる人間だ。
決定論としてとらえる人間は、自分に与えられた環境を不変なものとしてとらえる。
過程論としてとらえる人間は、自分に与えられた環境を変化するものとしてとらえる。
◇だから、受け止め方の問題というのは、状況や環境の捉え方の問題なのだ。
「自分が何をしても環境は変わらない」と思っている人間と、
「自分が何かすれば、環境は変わるのだ」と思っている人間では、
その差は決定的に違ってくる。
◇環境に働きかけることが出来る唯一の動物である人間は、
当然、後者のように考えていくことだ。
幸せは、自分の心が決めるのだ。
そしてそれは、行動によって変わるのだ。