東西圧縮回流記

仙台青春風の旅 ブーメランのように 

フードマイレージ 食品ラベル LCA(ライフサイクルアセスメント)

2007-09-30 | Weblog
明日10月1日からは後期が始まります。学生の元気な声が聞こえそうです。今回のタイトルはカタカナが多いですね。さて環境問題で最近気になることがあります。
フードマイレージ(Food Mileage)とは食料の輸送距離の意味で、食料の重量×距離(ポンド・マイル、トン・キロメートルなど)で比較し、どれだけ大量に遠くから運んでいるかを示す指標であり、食料自給率が40%以下で輸入が多く、太平洋の端で生産国から遠く離れた日本は特にこの数値が大きく、環境負荷が大きいとみなされる。ヨーロッパのマーケットではフードマイレージを食品ラベルとして貼り付け販売し、環境負荷を考えてくださいという例がある。
一方、ライフサイクルアセスメント(Life Cycle Assessment:LCA)とは製品の一生における環境負荷を評価する手法で、限定しなければ通常は生産・輸送・加工・廃棄の全過程の評価を行う。イギリスの大手の流通業者がLCAを使って温室効果ガスの排出量を評価し、食品のラベルに表記すると以前にニュースがあった。
フードマイレージは表現が簡単であるが、LCAの一部である輸送部分のみを評価しているに過ぎない。輸送以外にも生産や加工(調理などを含む)の環境負荷も相対的にかなり大きい場合があり、総合的に判断する必要がある。フードマイレージも一つの指標に過ぎず、自覚しているはずだが、概念が簡単であるとの理由で便乗し、一方的に評価しそれが一人歩きすることは困りものです。LCAの方が理に適っている。
食料問題は地球温暖化の観点だけではなく、フードセキュリティ(食料安全保障)、食の嗜好、安全・安心、途上国の問題、生産者、分配、持続可能な経済活動などの観点からの判断が必要で、かつてのダイオキシン問題のような風評被害や魔女狩りは避けねばならない。極言すれば、科学技術を基に環境問題と格闘し「世に棲む日日」(R)を大きな変革に役立てるか、あるいは自家栽培食料を調理せず生で食する隠遁生活をするか、これは個人のライフスタイルの選択に係わってくる。前途洋洋たる若者はこの世に新しい生を受けたことを誇りに思い、この環境の世紀に最も効果が上がることに着手し、大きく変革してほしい。難しい問題ですが、価値の多様性を認め、最終的には全体最適を達成し、将来を見誤らない評価が必要です。行為には陽と陰、光と影がありますね。


コメント
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