東西圧縮回流記

仙台青春風の旅 ブーメランのように 

海を越えたらホンコン

2010-02-20 | Weblog
 今週前半は振替休日でホンコンへ。ちょうど春節だ。中国は旧正月を大いに祝い、帰郷し実家で集う。日本では盆と正月に故郷に帰るのと同じように民族の大移動がある。バクチクを鳴らし街中が騒々しいことを想像していたが、全くそんなことはなかった。春節の花火も有名なので行ってみたが、街中での夕食で手間取り、九龍の海岸付近にたどり着いたころには花火も終盤になっていた。公園では海外からだろうか女性が正月休みで休暇らしく、手作り料理を持ち寄り何百人も集い一日中おしゃべりをしていた。またビルが余りに高いので地震国の人間は心配になる。

 香港といえばイギリス時代のなごりで競馬がある。競馬といえば、大学院に在籍したころの極短期間、淀の競馬場つまり京都競馬場の近くに住んでいた。孟母三遷の教えか。淀の方で有名な淀城もすぐ近くにあった。そのころは淀君といっても余り関心がなかった。生まれて初めて一人で競馬場なるものに入った。殺気立った雰囲気の中、パドックで引かれて歩く馬を間近で見て、その筋肉と無駄のない脚と足首、毛並みのつやの良さに驚き芸術品のようなサラブレッドの美しさに感動した覚えがある。

 ガイドブックによれば香港の人は競馬でその年の運勢を占うというので、ミーハーな春節気分でシャティン競馬場に行った。競馬場は学生時代以来だ。雰囲気とパドックのサラブレッドの美しさもそのままだ。2レースだけ見た。最初は定石どおり本命馬も最後は差し込まれて負けた。次のレースでは、パドックで妙に落ち着かず、挙句の果てはゲートインする前に騎手を振り落とし、馬場を逃げ回って出走時間を遅らせた張本人(馬)が、レース本番では逃げに逃げ、そろそろ後続馬群に飲まれるかと思いきや、そのまま大差をつけてゴールイン。今年の運勢はといえば、最後に本命を差し切るか、あるいは大逃げを打つか、どちらの展開も有りということだ。

 香港の夜景、地下鉄の喧騒、高層ビルの屏風の連なり、英国の名残、下町でのC級グルメ、日本企業の進出、深圳境界の人々の出入り、花火、サラブレッド、香港も以前とは変わった、という。

海を越えたら上海
どんな未来も楽しんでおくれ
「なぜか上海」 井上陽水 1979年

コメント
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