午後8時からWOWOWで「ココ・アヴァン・シャネル」を…題名だけで分ってしまうような気がして観ないで来たのだが。
これほど素晴らしい「映画の中の映画」だとは思いもしなかった。
映画は、演劇、詩、小説、音楽、絵画、彫刻、ファッション等、全ての芸術が融合されたもので、本来は、素晴らしい物になって、当然のものだが。
日本なら…あまたのインチキ野郎や御殿女優たちやへぼ監督…米国なら、やたらなCG嗜好で、観ても観なくても何の事も無い映画の方が多いのも事実…こんな映画に何十億円、何百億円使うのなら、困っている人たちを助ける方が、余程良いと思うような映画も無数に在る訳だが。
しかし、この映画は違った…こんなに凄い映画だったとは…ここに在るものが本当の芸術で、日本の大馬鹿野郎たちが作っているものは、ただの紙芝居。
映画が終わった時に芥川が思った事は…この映画は絶対にハリウッドじゃないぞ…フランス映画のはずだ…。
「ココ・アヴァン・シャネル」2009年 フランス。
監督 アンヌ・フォンテーヌ 主演 オドレイ・トトゥ
この女性監督はただものではないし、「アメリ」のオドレイ・トトゥが、こんなに凄い女優だとは思いもしなかった。
アンヌ・フォンテーヌ…父親が音楽学者・オルガニストで、子供のころはリスボンで過ごす。パリに移ってからダンスをはじめ、1980年代から舞台やテレビに出演。そのうち、舞台監督のアシスタントも務め、1993年に初監督作品を完成させる。1995年には弟のジャン=クレティアン・シベルタン=ブラン主演のコメディ『おとぼけオーギュスタン』で高い評価を得る。1997年の『ドライ・クリーニング』でヴェネツィア国際映画祭脚本賞を受賞。
2009年にはココ・シャネルの伝記映画『ココ・アヴァン・シャネル』を手掛けた。(ウィキペディア)
もう30年になるだろう…毎日、毎日、山ほどの、好い加減で、下種でありながら、正義漢の様な顔をして、一人の人間を断罪したりしながら…虚偽と低能を振りまいて来た…今日でもそうだ…週末恒例の温泉で、湯あがりにビールを飲んでいた店の大画面TVに、「狡猾」も読めない、スポーツ選手達全員の絵が流れてた…こんな無様を、何のために流し続ける必要が有るのだろうか…ろくな子供が育たないだろうし…狡猾も読めなくて、狡猾な権力や国に相渡れる訳がないのは無論…。
「白い婚礼」や、この映画の様な感性は、本来、日本人も持っていたものなのだが「テレビの20年」は間違いなく、ズタズタにしたはずだ…それ以上の巨悪はないと僕は断じても良い。