すずしろ日誌

介護をテーマにした詩集(じいとんばあ)と、天然な母を題材にしたエッセイ(うちのキヨちゃん)です。ひとりごとも・・・。

キヨちゃんと父のお供え

2013-03-01 21:39:07 | うちのキヨちゃん
 うちのキヨちゃんは父が元気な頃からよく父の物をゲットしていた。例えば、バレンタインのチョコレートであるが、父はそういうものをすぐに食べるタイプではなく、しばらく飾って眺めている。そこでキヨちゃん登場となる。
 よく父が笑いながら
 「ちょっとくれ~ちょっとくれ~と、母ちゃんがちっとずつ食うてしまう。」
と言っていた。
 それから、前にも書いたが父が低血糖を起こしたときのために、私が父の行く場所すべてに缶コーヒーなどの糖分を置いていた。仏間、寝室、居間・・・などなど。ところが片付け好きのキヨちゃんが片っ端から片付けてしまう。その度に説明が必要だった。
 その習慣は今でも変わらず、父のお供え物など一気に下げてしまえばいいものを、箱から少しずつ出して食べるのだ。まあ、一度に無くなるよりは、父と一緒に食べた感があるのかもしれない。
 さて、今朝の話である。朝炊き立てのご飯を神様と仏様にお祭りした。それからキヨちゃんを起こす。神様の榊や水を変えるのは私の仕事で、仏様の花の水を変えるのはキヨちゃんの仕事だ。そしてお茶をあげるのもキヨちゃんである。
 それからリュウの散歩をして朝ごはんの席に着こうとしたら、キヨちゃんのお茶碗に明らかに「仏様のご飯」と分かる小さなご飯の塊が2個入っているではないか。そう、つい今しがたお供えしたご飯である。
 「母ちゃん、これ今朝お供えしたんでよ。」
 「あれ?ほうえ?」
 ・・・。全く、ほうえ~ではない。おそらく父は「いただきます」も言えてないだろう。しばらくして、笑いながら
 「ごめ~ん!」
と私にだか、父にだか謝っていた。
 やれやれである。

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コメント
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