すずしろ日誌

介護をテーマにした詩集(じいとんばあ)と、天然な母を題材にしたエッセイ(うちのキヨちゃん)です。ひとりごとも・・・。

結局喧嘩になるんだから・・・

2013-03-23 21:36:22 | うちのキヨちゃん
 今朝、いつものように起きて、いつも通りに食事もしたが、食後キヨちゃんが
 「あらら、何だかふらふらする。」
と言う。血圧は正常。安定剤が残っているのかもしれないからと、少し食後に寝るように言った。出掛けに声かけすると、少しウトウトしているようだった。
 心配だったが、とにかく仕事が忙しい日だった。昼過ぎまで走り回って、12時過ぎに家に電話。出ない。食事をして、外勤に出る前に13時に電話。…出ない。
 多分時間を忘れて畑にでもいるんだろうとは思いつつ、やっぱり心配で、訪問先に行く途中で自宅を回ってみた。洗濯物が出ているので大丈夫だな・・・と、安心して車を回していると、庭でこっちを見ているキヨちゃんを発見。確実な無事を確認して仕事に戻った。
 それからもとにかく忙しく、事務所に戻った時点で既に定時は過ぎていた。それからデスクワーク。とにかく、今日中にしてしまわなくてはならないことだけでも・・・と頑張ったが、気づいたら20時をオーバーしていた。
 絶対にキヨちゃんが機嫌が悪いと分かっていたが、帰ると案の定不機嫌で、ものすごくやさぐれた口調で
 「おぉおぉ、ほんまに遅いのお!なんぼ言うても8時半がきよるでないか。」
と言い放つ。疲れた身体にどすんとくる、そして頭にカチンとくる。
 「あのなあ、遊んで遅いんじゃないんでよ。毎回言うけど仕事じゃけん。」
 するとそれでもキヨちゃんは言う。
 「こんな時間まで仕事しよる人はおらんわ。」
・・・。うちの職場は、というより、介護現場はどこもこんな感じだろう。
 「母ちゃんがふらふらしもってでも、家の事をしよるけん成り立っとるけど、おらんかったらどうするんで。くりちゃん(くりりん・・・しまった。こういう場面では緊張感の無いネーミングだった)来たら、どうするんで。」
 それは私も思っている。こんなに残業続きでは申し訳ないと思う。当然、キヨちゃんにだって心配かけたくないとは思っているのだ。しかし、どうしようもないではないか。
 「やめていいって言うなら、本気ですぐにでも辞めるわ。」
 「また、二口目には辞めるって、母ちゃん困らせてやろうと思って。」
 「誰が母ちゃん困らせるために言うんで。残業はせなんだら、仕事にならんのに、するないうんなら辞めるしかないでえ。辞めて困るならするしかないでえ。真剣に、くりりん来たら、一緒に仕事探そうとも思うけど。」
 「ええ歳して、仕事や簡単にあるか!」
 「ほなけん、今の仕事するしかないだろうがえ。」
 ・・・・・・いやだ。いつも同じだ。結局喧嘩になるのだ。キヨちゃんは一生懸命家のことをしてくれているのに、私は精一杯仕事をしているのに、何でそんな二人が喧嘩しなくちゃいけないのだ。
 上司は残業するなという。残業しないように仕事をしろと言う。記録も、計画書ももっと簡素にして、仕事を減らせという。そのくせ、収入が少ないから、もっと件数(客)は増やせという。無茶苦茶だ。
 その上、上司はそういうが、研修をする限り、記録もケアプランももっともっと詳しくしなくてはならないと習う。すべきだ・・・という、理想だけの話ではなく、昨日の研修のように、実際裁判沙汰になったときに、自分の記録やプランが証拠として上がった事を想定した場合・・・、ぞっとする。とても、今のプランでは突っ込みどころ満載で、役に立たないどころか敗因となる。
 決して手を抜いているわけではないつもりだが、自分の力量不足で追いついていないのだ。その分、計画の練り直しが甘く、所謂「コピペ」部分が多くなる。
 担当者会議だって、みんなどうしているのだろう。会議を組むだけで精一杯だ。会議して記録してプラン作り直して、訪問して、間に研修もあって、内部の会議もあって、望まなくても役職で・・・。
 何の問題も起きなくても、結構いっぱいいっぱいなのに、イレギュラーがあったら無理するしかない。本当は、すべての担当様に平均して時間を割きたいが、かなり偏る。前の所長はすばらしく担当様も、関わった人もすべてに120%の仕事をしていたので、だからこそ連日22時まで仕事だったり、記録が追いつかず残っているのだ。
 いいか悪いかは別にして、私はそこまでは出来ない。出来なくて、上司が言うところの「手抜き」をしても、この有様である。
 介護の仕事は嫌いじゃない。ケアマネに向いているとは思わないが、出来ればこの仕事を出来ればとも思う。けれど、こんな風に、キヨちゃんやくりりんと喧嘩をするような事態が続くなら・・・。
 真剣に考えなくては・・・。私だって辛い。

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コメント (4)
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