『お母さん』
うちの母は四人姉妹の末っ子で、母のお母さんは母を産んですぐに亡くなっている。
だから、うちの母の辞書には「お母さん」がない。
母が50歳の時に五十回忌を済ませたことになる。
そして母が「お父さん」の存在を知るのも、小学校にあがる歳になって初めてだった。
三人の子供を抱えて、さらに男手一人で赤ん坊を育てるのは厳しかろうということで、母はお母さんのお姉さん、お父さん、お母さんらによって山村で育ててもらった。
つまりは、母方の伯母、祖父母が、母の母親さらには父親代わりだった。小学校に入学するまでは。
しかしそこでは家中のみなさんに可愛がってもらったらしく、その頃の話をする母は幸せそう。
その伯母さんはご健在で、今でもその関係は変わっていない。
すずさんが、現在二人のお母さんにできる親孝行。
その今があるのは、キヨちゃん母さん、ピンクの娘さん、そしてすずさんの三人ともがお互いを大切に思い愛されてきたからだと思う。
うちの母が羨ましがるのは、そりゃ仕方ないことだ。
うちの母は四人姉妹の末っ子で、母のお母さんは母を産んですぐに亡くなっている。
だから、うちの母の辞書には「お母さん」がない。
母が50歳の時に五十回忌を済ませたことになる。
そして母が「お父さん」の存在を知るのも、小学校にあがる歳になって初めてだった。
三人の子供を抱えて、さらに男手一人で赤ん坊を育てるのは厳しかろうということで、母はお母さんのお姉さん、お父さん、お母さんらによって山村で育ててもらった。
つまりは、母方の伯母、祖父母が、母の母親さらには父親代わりだった。小学校に入学するまでは。
しかしそこでは家中のみなさんに可愛がってもらったらしく、その頃の話をする母は幸せそう。
その伯母さんはご健在で、今でもその関係は変わっていない。
すずさんが、現在二人のお母さんにできる親孝行。
その今があるのは、キヨちゃん母さん、ピンクの娘さん、そしてすずさんの三人ともがお互いを大切に思い愛されてきたからだと思う。
うちの母が羨ましがるのは、そりゃ仕方ないことだ。