今日の夜、スペカラの新年会のスタッフの仕事をしに行った。
そこで、嫌な思いをした事件がひとつあった。
僕がオペしていた照明にわざわざ大声でいちゃもんをつけてくるおじさんがいたのだ。
ちゃんとした公演の、終わった後に意見として提示してくださるのなら大歓迎だし、それはとてもありがたいことだと思うが、パーティー照明のアドリブのオペに対して、それもやっている最中に劇場の端から大声を張り上げて「ここはこうしろ!」と意見するというのは、ちょっとどうだろうか、といったところである。
実際そのおじさんは、かなり酒を飲んでいたし、酔っ払っていたのかもしれないが、真面目に照明操作をやっていた僕からすると、プライドは傷つけられるわ、気分は害するわで、まったく災難であった。
しかし、冷静になって考えると、そのおじさんの言っていたことは、いちおう何かを考え始めるきっかけくらいにはなる内容のことであった。
おじさんと僕の、意見の対立図はこうだ。
舞台の正面の壁に、マイケルジャクソンのDVDが流されていた。
その前で、マイケルのトリビュートダンスがパーティーの参加者によって行われていた。
おじさんは、壁に映っている映像を見せる為に、壁当ての明かりを消せと言った。
僕は壁当ての明かりのハレーションがダンサーを見せる役目をほんのりと担っているので、壁当ては、映像が見える程度につけておくべきだと考えていた。
この壁当て照明に対する、考え方の違いがぶつかったのである。
この考え方には背景がある。
映像を見せるか、ダンサーを見せるか、そういった選択に関する問題だけではない。
おじさんの、ダンサーより映像を、という主張には理由がある。
それは、そこがパーティー会場だったことと深い関わりがある。
簡単に言ってしまえば、ダンサーが見えるかどうかなんてどうでもよかったのである。
もはやあの場所は舞台ではなかった。
そこにいた全員が演者であり、純粋な観客、お客はあそこにはいなかったのである。
だから、みなの見たい焦点はマイケルの映像であった。
それに合わせてみなで踊り、語り合い、楽しみたかったのである。
そこで、僕はまだ舞台人としての照明係のモードのままだった。
観客がいる時の、最善の照明を作っていた。
まあダンサーに明かりが当たることで、見られている、という(お互いの、も含む)緊張感が増す、という効果はあるにはあるのだが、あまりあの場面では、その効果は必要だとは思えなかった。もはやゴーゴータイム、完全に遊びの、ダンスを楽しむ時間だったから。
だから僕はあそこで、モードを切り替えるべきだったのである。
演劇・ショーの照明のモードから、今日のような、ああいった気持ちでみんなで楽しんでいる状態を、盛り上げる(もしくは邪魔しない)照明を作るモードに。
空気を読むという業は、演劇において特に大事である。
今日は、それを教わった気がする。
一つだけ言い訳をさせていただくと、マイケルのDVDをバックに皆が踊ったのは、パーティーのいちばん最後で、それまでは普通の舞台(お笑い、演劇、ダンス、音楽等)を余興として幾つかやっていたのです。
だから気持ち的に、全体の雰囲気が変わったのを察知し損ねました。。。
頑張ります。
* * *
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そこで、嫌な思いをした事件がひとつあった。
僕がオペしていた照明にわざわざ大声でいちゃもんをつけてくるおじさんがいたのだ。
ちゃんとした公演の、終わった後に意見として提示してくださるのなら大歓迎だし、それはとてもありがたいことだと思うが、パーティー照明のアドリブのオペに対して、それもやっている最中に劇場の端から大声を張り上げて「ここはこうしろ!」と意見するというのは、ちょっとどうだろうか、といったところである。
実際そのおじさんは、かなり酒を飲んでいたし、酔っ払っていたのかもしれないが、真面目に照明操作をやっていた僕からすると、プライドは傷つけられるわ、気分は害するわで、まったく災難であった。
しかし、冷静になって考えると、そのおじさんの言っていたことは、いちおう何かを考え始めるきっかけくらいにはなる内容のことであった。
おじさんと僕の、意見の対立図はこうだ。
舞台の正面の壁に、マイケルジャクソンのDVDが流されていた。
その前で、マイケルのトリビュートダンスがパーティーの参加者によって行われていた。
おじさんは、壁に映っている映像を見せる為に、壁当ての明かりを消せと言った。
僕は壁当ての明かりのハレーションがダンサーを見せる役目をほんのりと担っているので、壁当ては、映像が見える程度につけておくべきだと考えていた。
この壁当て照明に対する、考え方の違いがぶつかったのである。
この考え方には背景がある。
映像を見せるか、ダンサーを見せるか、そういった選択に関する問題だけではない。
おじさんの、ダンサーより映像を、という主張には理由がある。
それは、そこがパーティー会場だったことと深い関わりがある。
簡単に言ってしまえば、ダンサーが見えるかどうかなんてどうでもよかったのである。
もはやあの場所は舞台ではなかった。
そこにいた全員が演者であり、純粋な観客、お客はあそこにはいなかったのである。
だから、みなの見たい焦点はマイケルの映像であった。
それに合わせてみなで踊り、語り合い、楽しみたかったのである。
そこで、僕はまだ舞台人としての照明係のモードのままだった。
観客がいる時の、最善の照明を作っていた。
まあダンサーに明かりが当たることで、見られている、という(お互いの、も含む)緊張感が増す、という効果はあるにはあるのだが、あまりあの場面では、その効果は必要だとは思えなかった。もはやゴーゴータイム、完全に遊びの、ダンスを楽しむ時間だったから。
だから僕はあそこで、モードを切り替えるべきだったのである。
演劇・ショーの照明のモードから、今日のような、ああいった気持ちでみんなで楽しんでいる状態を、盛り上げる(もしくは邪魔しない)照明を作るモードに。
空気を読むという業は、演劇において特に大事である。
今日は、それを教わった気がする。
一つだけ言い訳をさせていただくと、マイケルのDVDをバックに皆が踊ったのは、パーティーのいちばん最後で、それまでは普通の舞台(お笑い、演劇、ダンス、音楽等)を余興として幾つかやっていたのです。
だから気持ち的に、全体の雰囲気が変わったのを察知し損ねました。。。
頑張ります。
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おっちーさんの葛藤はきっと照明の仕事にプライドをもって真摯に取り組んでおられるゆえ生じることですよね!
今は辛い気持ちが大きいと思いますけど、でもそれは仕事から逃げないことであって、とても大切なことなんじゃないかなぁ。
仕事のプレゼンみたいなとき、画面を見ているときはもっと暗くすればくっきり見えるだろ!って思うし、手元の資料を見ているときはもっと明るくしてよ!って思うし、とかくそのときそのときの要求のまま、勝手なもんですよね~(と、ちょっと反省・・・)
私なんかは途中から、ま、適度にスタッフ業務やって、楽しんじゃえ!ってな感じで切り替えちゃったのですが、照明凄い考えてやってたのが伝わってきたんで、凄いな~と思ってましたよ。
ま、臨機応変って、なかなか難しいですもんね。私も頭でっかちになりがちな人間なんで難しいです。
とにもかくにも、お疲れ様でした~。
でも、やはりスタッフがいるから、ああいうイベントも皆楽しめる訳で…。又次回に生かしていきましょう!
でも照明って難しくて、その時の空間の雰囲気を冷静に察知して、一番どこを明るくするか、影にするか、明るくするならどのくらいのゲージ(明るさ)にするのか、を瞬時に判断しなければならないんですよねえ~。
それって、飲み会の席で発言をする時の言葉を選ぶ際に考えることと、少し似ていなくもないのでありす。
そう考えると、僕も今回の席では呑みながら操作をしていたわけで、冷静な判断なんか到底できず、ひとりよがり的な明かりになっていたかもしれませんね。
の、割には、照明はそこにいる人全体に影響を与え、また無視することの難しいファクターなので、……あんまり呑みながら出来る仕事じゃないですな(笑)。
こういう機会は、意外と歳をとるごとに減っていくもので、成長し、自分を見直すことのできるいいチャンスですから、今はありがたい事を与えていただいたな、と思っています。
ありがとうございます。
そういっていただけると気持ちが救われます。
僕はやっぱり根がスタッフ人間らしく、参加して楽しむより、少なくとも場所がスペカラの時は、場の雰囲気を壊さないことに気を使いがちになります。
そういう意味では、昨日は呑んだせいもあって、いま一つ頑張りましょう、って感じでしたね。
ちょっと調子に乗った行動が多かったです。
もう少し、場を盛り上げることを徹底して考えても、自分的には面白かったように思います。
まあその自分のやってることに酔ってもどうかと思うので、結局無為自然にやるのがベストなのかな、と思います。
というわけで、今回に関しては、昨日今日と徹底的に考えたので、明日からはもう何も考えないで参ります!(笑)
ありがとうございます。
ではでは。
たぶん、みなさん、そこまでマイケルジャクソンに詳しくないと思うんです。
死んだので、PCで検索してちょっと詳しくなった程度。
死ぬ前なんてそんなに賑やかじゃなかったですもん。
おっちーさん、そんな酔っ払いにわかマイケルファンに
何言われたって、反省なんてしなくていいんですよ!
確信犯でイキましょー!!!
あぁ、そうかあ、ヴぁっきーさんに言われて初めて気が付きましたけど、あのおやじさん、マイケルファンだったのかも知れないなあー。
だからあんなに怒ったのかあ。
なるほど。
新しい視点をもらいました。
ありがとうございます。
確信犯で…ってのはいい言葉かもしれませんね。
今度使わせてもらいます笑″
語彙がひとつ増えました笑"笑"