おっちーの鉛筆カミカミ

演劇モノづくり大好きおっちーのブログです
いろいろ活動してます
そのうち、みなさんにお目にかかれたらうれしいです

ONE EYES 第1場 『出逢って初めて』

2007年08月15日 09時38分51秒 | 戯曲・戯小説『ONE EYES』
     二科展の展示場。
     磯野慎平が絵を眺めている。
     慎平は片手に傘を持っている。

慎平 「……」

     ひとつの絵に惹きつけられる。
     じっと見る。
     慎平は目が痛くなる。
     ごしごし、目をこする。

     慎平がそんなことをしているうちに、横からもう1人の男が、同じ絵を
     眺めに来る。
     水原将だ。
     彼も傘を持っている。
     2人は初対面なので何も話す事はない。

将  「……」
慎平 「……」

     しばらく2人でひとつの絵を見ている。
     すると将はいきなり鉛筆を取り出し、飾ってある絵に何かを書き込み
     始める。

慎平 「!!?」

     将は書き続けている。
     すぐに係員が現れる。

係員1「何をなさってるんですか!?」
将  「……!!」

     将は係員には構わず、鉛筆を振るう。
     2人目の係員が止めに入る。

係員2「やめてください!」

     慎平は驚くが、騒ぎからは距離をとり、何も出来ず成り行きを見守っ
     ている。
     係員は2人がかりで将の体を拘束する。

係員2「やめなさい!」
将  「僕の絵なんだから、何したっていいだろう」
係員1「とにかく、鉛筆を放して」

     将は諦め、鉛筆を落とす。
     将はため息をひとつ吐く。

将  「何ひとつ思い通りにはならない」
係員 「?」

     慎平は将のことをじっと見ている。
     将はそれに気付く。

将  「…?」
係員1「とにかくこちらへ」

     係員達は将を促すが、将はそこを動こうとしない。

慎平 「この絵、あんたが描いたのか?」
将  「…ぅん」
慎平 「凄いな…上手いな、うん。」
将  「うまくない」
慎平 「何でこんなこと…」
係員2「(将に)すみません、こちらへ来ていただけますか?」

     将は係員の言葉は完全無視。

将  「分からない…」
慎平 「?」
将  「なんでこんな絵を見に来たのかもわからない」
慎平 「どうゆう…」
将  「お前、面白いツラしてんな。絵、好きなのか?絵を描くか?」
慎平 「え?…まあ少しは…」
将  「ついて来いよ。いいとこ連れてってやる」
慎平 「は?」
将  「いいから来いって」
慎平 「ちょっと待てよ!待てって!」

     将は慎平の腕を掴んで強引に連れて行く。

係員2「ちょ…」
係員1「ちょっと!」
係員2「…ちょっと」

     将と慎平は退場。
     係員は顔を見合わせ首をかしげる。
     係員は鉛筆で書き込まれた絵を片付け、退場。



 いよいよメインストーリーに入った『ONE EYES』です。

 この物語はひと夏の出来事なので、第1場は梅雨の時期、2人とも傘を持っています。

 この設定は初演の時と同様です。

 けれども細かいストーリーは初演の時とは全く書き換えています。

 初演では、道に貼ってある絵画コンクールのチラシを見ていた慎平と将が出逢う、という設定になっています。

 初演よりも少し事件性を持たせたつもりなのですが、如何でしょうか?

 水原将の性質をこれでより理解していただければ面白くなってくるのですが……



 只今ホームページを鋭意製作中です。

 そこでは『ONE EYES』の第1幕を発表できるように頑張っているのですが、
なにせ時間がない!

 この夏休みである程度公開の目途を立てられたらいいな、と思っています。


 よろしくお願いします。

 ではでは

『祈るチカラ』

2007年08月14日 23時06分17秒 | 文章塾
「地震が起きませんように、火事になりませんように、世界が平和でありますように」
 毎日この言葉を仏壇に10回唱えるのが僕の日課だ。
 でも小さな声でお願いするので、お母さんやお父さんは僕が何を拝んでいるのか知らない。

 さて、明日はみんなで海水浴に行く。
「津波が襲ってきませんように」
 今日は、仏様にお願いすることが1つ増えた。拝んでる途中、今何回唱えたのか判らなくなる。
 今6回目!
 勝手に決めて、後を続ける。

 昨日、テレビで津波の事をやっていた。
「怖いね~」と僕
「そうだな」とお父さん。
「あさって地震が起きて、津波があったらどうしよう?逃げられる?」
「じゃあ行くのやめて家にいるか?」
「それは嫌だ~」
 お父さんは笑って「家にいるのが一番安全だ」
「でも火事が起きたらどうするの?」
「お父さんもお母さんもいるから大丈夫だよ」
「そうかな~」
 テレビで見た感じではそうは思えない。安全な場所なんてあるのかな?
「そういう時はね、仏様にお願いするんだよ」
 今度はおばあちゃん
「やってるよ」
「へえ偉いね、力」とお母さん。
「なら大丈夫だ。おじいちゃんが守ってくれる」おばあちゃん
「うん」

 その日の夜
 僕はタオルケットを被って眠ろうとする。
 目をつぶる。
 暑いので手足を布団から出そうとする。
 …ダメダメ!手足を引っ込める。顔以外そとに出さない。
 だって出してたらそこをドラキュラに噛まれて血を吸われる。
 汗だくになりながら、僕はいつしか眠りに落ちた。
 その時、頭を噛まれる事はいっさい考えなかった。。。

 明日は海。楽しみだ。
「…津波にあいませんように!」
 僕は仏様に10回お願いする。
「そんなに怖いの。行くの止めにしようか、本当に?」お母さん
「ううん、もう大丈夫、だって神様にお願いしたもん!」
「神様?」
「あっ仏様かな、ご先祖様?…とにかく10回も祈ったんだから大丈夫!」
 その時の僕には、怖いものなんか何にも無かったんだ。
 みんなは心配していたけど、本当だよ。



 文章塾投稿作品『祈るチカラ』

夏休み!

2007年08月13日 23時48分11秒 | 日々つれづれ
 懐かしい響きです。

「夏や~す~み~ぃ」

 今日、会社の上司から夏休みをとっていいという話を受けました。

 今やってる仕事が8月までの期限なので休みは9月に入るまで我慢!
…と思っていたのですが、いきなりのお達し。

 まあ仕事の都合上で3日間だけですが。

 それでも土日合わせて5連休!

 5月に仕事を始めてからこんなに続けて休みが貰えたことはないので、
楽しみです!

 あっという間に終わってしまった……と、後悔しないようにしよう。

 充実したものになりますように…

 とりあえずいちんち中寝て終わるのだけはやめよう!

インプット アウトプット

2007年08月11日 01時46分15秒 | コラム・批評・エッセイ
 現在文章塾で修行中である。

 6年間質のよいインプットがなかったので、自分の見識の狭さ、
子供から成長しきれていない性質にへきえきする。

 ようやく最近人並みの活動ができるようになってきた感じ。

 活力がないと人間活動できないが、丹田にパワーが充電できている
実感がしているので、毎日がやっていて楽しい。

 これからどんどん面白そうなことを吸収するぞう!
と、息巻いている。現在。

 職に就いて、お金の工面に困らなくなったことも一因になっている。 

いま、

2007年08月09日 23時21分14秒 | 日々つれづれ
 さらですが、「世界の中心で愛をさけぶ」文庫本版読んでます。

 つまらなくはないですが、これがそんなにベストセラーになったのか。

 という感じ。

 もう少しで読み終わります。

 最後まで読まないと価値は はかれませんけどね。


 でも思うんですが、2年前には本なんて読めなかった。面倒臭くて。
 全然集中できないんです。それですぐ疲れちゃう。

 けれども今はずいぶん活字も速く読めるようになりました。
 大進歩です。
 大変喜ばしいことです。

 これで薬の量が減って、アルコールが飲めるようになったら
本格的に復活なんだけどなー

 まあ気長にやってくしかないけどさ

 早く完全復活したいなー

なんだかなあ

2007年08月09日 00時50分20秒 | 日々つれづれ
 1日の内で最も仕事が速く進むのは、終業間際。

 この手さばきが、午前中に少しでも出たらねえ。

 だから休憩時間作ったほうがいいと思うんだよな。

 「あとちょっと!」と思うと火事場のクソ力が出るから。


 ……以上、今日帰る間際に思ったこと。

母退院その後。

2007年08月07日 22時58分18秒 | 日々つれづれ
 母は元気そうです。

 時々患部の、足の指先が痛くなって顔をしかめてますが、しばらくすれば治まるようです。

 それにしても洗濯とか料理とかやって大じょぶなのかいな、ほんとに?


 それはそうと、母が退院して僕の生活も一変しました。世界が変わりました。

 病院に見舞いに行く時間と、洗濯をする時間がなくなったので、ものすごく時間に余裕ができました。

 ネットをやる時間もある。文章塾にも参加できる。
 音楽を聴くのに時間が割ける。
 HPも、もしかしたら作る時間できるかも…

 とにかく有り難いです。
 母サマサマです。



 お昼について。

 今はお昼基本的に1人で食べてます。
 文章塾とか、ネットやる時間が少しでも欲しくて。

 みんなで食べに行くとどうしても時間が掛かってしまうから。

 それから…まあいろいろあるんですが、ここには、敢えては書きません。



 ではまた。。。

母退院!

2007年08月07日 00時09分00秒 | ニュース・報告
 とりあえずは目出たいです。

 母退院。

 あれだけの難病にかかっているというのに、退院してうちに帰ってきたら
ケロッと家事をこなしています。

 さすがに洗濯と料理だけですが。(掃除は僕がやりました)

 それだけでも母が入院していた頃より全然楽になりました。


 母の入院のことを友人に話していた時、
「母親は家庭の太陽だからね」

 と友人は話していたのですが、そのときはくさいことを真顔で話すなぁ、
と思った。けれども母が戻ってきた今ではわかる。

 母親は太陽だ。

 母が帰ってから今日で4日目だが、家の中が少しずつ整っていくのがわかる。

 母は家の隅々の、僕が普段目をやらなかった、目を逸らしていたところにまで
光を当てる。

 母が居なかったら家はやっていけないのだなと思った。


 けれどもいつかは別れる時がくる。

 それまでに家の中を整えていなければ駄目だ。