おっちーの鉛筆カミカミ

演劇モノづくり大好きおっちーのブログです
いろいろ活動してます
そのうち、みなさんにお目にかかれたらうれしいです

大忙し!

2009年04月30日 07時30分00秒 | 日々つれづれ
 ここんとこ毎日、家事と仕事に追われています。

 仕事って言っても、SOHOのアルバイトみたいなので貰える賃金も安いのです。

 何かリハビリ程度に、アルバイトしたいなあと思っていたら、いつも使っている劇場のHPでスタッフを募集していたので渡りに船と応募しました。
 そしたらそこで劇場スタッフの仕事以外に、SOHOの、劇場のイベント管理の仕事をやってみないかと誘われ、2つ返事でOKしたわけです。

 やはり父が家にいる土日以外は、母の事があるので外に長時間出掛けるのは難しく。
 そこにSOHOの仕事の話が来たんですから、喜んでお受けした訳ですよ。
 家に居ながら、「仕事」ができるってのは有り難いです。


 家事は洗濯・掃除・買い物・母の食事の準備・皆の食後の後片付け……くらいかなあ。

 やっててだんだん楽しくなってきたんですが、やっぱり時間はとられるので、これと仕事とで自由時間があんまりない。

 おまけにプロ野球のシーズンが始まったので、これもつい見てしまう。
 ますます時間がなくなる。


 そういうわけで、みなさんのブログも読みに行けないし、文章塾のコメントすら、ままなっていないのですよう。。。
 ごめんなさい~~~

 でもいつか風向きが変わったら、落ち着いてきたら、みなさんのブログも文章塾も、行って遊べるようになりますからねえ~~~

 あぁ~~~、手を拡げ過ぎってのも、考えもんかなあ……

 でもがんばるぞっ

4月25日土曜日 第8回『ア・ラ・アラ・ナイト』、照明やります。

2009年04月21日 17時23分54秒 | 演劇・舞台照明
 先日の土曜日に、僕が継続して関わり続けているシリーズ公演、『(あらりんの)ア・ラ・アラ・ナイト』の通し稽古を見てきました。

 毎度ながら結構面白くなりそうです。

 で、今回も舞台照明やります。

 公式ブログは、こちら

 まあなにしろ劇場に8台しかライトがないので~~~、工夫のし様が、かなり限られるのですが、それでも無い知恵絞って、よい照明にしようと頑張っております。
 ただいまプランやらキューシート(進行表)やらの作成で、てんてこ舞なのです。

 よかったらお越しを。
 劇場へのアクセスはこちらになります。

 よろしくどうぞ。

natural/breathing/smile

2009年04月20日 02時58分30秒 | 詩集・つれづれ
 触れた 小さなあやまち
 はじけて 輝き失う
 大人、子供…
 つややかな幼さ。
 笑顔はなににも負けない

 無防備に まぶしい
 いま 目の中でこわれそう
 その全方向のヒカリ
 レンズ通さないままで

 風、まるい野原…
 空は文句を言わない
 寝ころんで、また笑う

 周りの空気まで笑ってる
 この渦巻く波の中
 どうして そんな自然な呼吸
 危うい怖さは 誰がいけないの

 風、まるい野原…
 空は文句を言わない
 寝ころんで、また笑う

ONE EYES(12)

2009年04月19日 10時33分31秒 | 小説『ONE EYES』

第4章 え?親友ってヤツ。(3)


 その部屋にいた、ピコタン絵画教室の最年長者・皆神が口を挟んだ。
「お2人はお知り合いなんですか?」
 修が答える。
「……ええ、中学高校の同級生なんです」
「そうなんだ? すごい偶然だね」
 みどりが改めて驚きを表す。
「そうなんよ!」
 慎平が軽くおちゃらけながら答える。

 同じ部屋に居る、将は黙っていた。
 そして、修と慎平の2人は、部屋にいる間中、常に痛い視線を感じていた。

「じゃ。……先生、ありがとうございました。失礼します」
 修と慎平は、アトリエ、兼倉庫として使われている、隣の部屋に移る。
 修は襖を開けて、部屋に入った。
 そこには愛奈――先生の奥さん――がいる。
 慎平が続いて入ってきて、修は襖を閉める。
「聞こえたよー。親友ってやつ?」
 愛奈が、根っからの明るい笑顔で、2人の顔を交互に見ながら訊ねてくる。
「違いますよ」「そんなんじゃないっすよ」
 2人は同時に答えた。
「何言ってるかわからない」
 愛奈は、わははと笑いながら言った。
「まあ、腐れ縁ですね」
 修が改めて、2人を代表して答えた。
「腐れ縁、ね……あたしにもそんな友達何人かいたけど、結婚してから……もう随分連絡とってないなあ」
 愛奈の視線が宙に浮いた。
「そうなんですか」
 修が相槌をついた。
「あんたたち見てたら、会いたくなっちゃったよ、その子達に」
 その言葉を、慎平は珍しく黙って聞いていた。
「ここでゆっくり話しなさい。私はちょっと、買い物があるから」
「えっ愛奈さん、お気遣いなく」
 修は慌てたが、
「違うの、本当に今足りないものがあるの!」
 慎平は黙っている。
「じゃ、行ってくる」
「行ってらっしゃい……」
 修と慎平は、愛奈を見送った。
 襖が閉まる。
 部屋には修と慎平だけが残された。
 修の中には、慎平とあんまりの偶然で再会した驚きと、ちょっとの喜びが改めて脈打っていた。

「まだ同人誌書いてるん?」
 慎平が修に訊いた。

現在12位!!

2009年04月14日 20時23分47秒 | ニュース・報告
 なにがって右上にある「にほんブログ村」のリンクをたどっていただければわかるんですが、僕のブログが、「ライトノベル」のサブカテゴリー内で全492サイト中、12位であります!

 これもみなさんが右上のブログ村のリンクをクリックしてくださっているお陰です! ありがとうございます!!

 でもこれ以上――ベスト10の壁は厚そうです。
 みなさんご協力を!!
 右上の「ライトノベル」を、クリック、クリック。

 よろしくお願いしまーす!!

ONE EYES(11)

2009年04月14日 20時16分19秒 | 小説『ONE EYES』

第4章 え?親友ってヤツ。(2)


「修?」
 そいつも、俺と同じ様に素っ頓狂な声を上げていた。
 お互いが、まさかこんなところで会うとは夢にも思っていなかった。
 修が言った。
「シン……慎平?」
「えっ?」
 みどりが驚いて声を出した。
「修くん知り合いなの?」
「何でお前こんなところにいるんだよ?」
 修が慎平に訊ねた。その驚きが表情に満ちている。
「知るかよ。お前こそこんなところに何しに来てるんだよ?」
 慎平も動揺している。声が上擦る。
「俺は、ここの、生徒だもの」
 修も呂律が回らない。
「あぁそうか。俺は……説明すると長くなるんで」
「そうか。まあとにかく」
 修と慎平の目が、ニヤリと合った。
「「久し振りーっ!!」」
 修は下手から、慎平は上から、お互いの掌をバチンと合わせた。
 みどりは唖然として2人の様子を見るだけだった。

「慎平さん、修くんとも知り合いなの?」
 みどりが訊ねると、慎平は、
「まあねー♪」
 上機嫌である。
「修、聞きたい事は沢山ある!」
 慎平と修が話し込もうとすると……そこに、
「ん!ンンーーーっ!」
 ピコタン絵画教室唯一の先生、同時に愛奈さんの旦那さんが咳払いをした。
「しまった」
 今授業中だったんだ。興奮してキレイサッパリ頭に無かった。
 修は身の置き所の無い様子で、
「慎、悪い。話は後にしよ」
 言うと、慎平は
「わかった」
 直ぐに全部理解した。
 するとみどりが、
「先生すみませんでした。授業を続けてください」
 後を執り成す。
 しかし先生は、
「修くん、君は途中から来たし、授業の話が分からないかもしれない。今日は、その慎平くんと隣の部屋で話してきたらどうだい」
 仰ってくれた。
 修は先生の計らいに少し感動して、
「先生すみません。……ありがとうございます!」
「よかったね」
 そしてみどりが笑顔で修と慎平に言った。

 一方、傍らでは、無表情の水原将がその様子を眺めていた。

ホームページ作ってます!

2009年04月11日 01時08分50秒 | ニュース・報告
 ここ数ヶ月、HTMLという、ホームページを作る言語を勉強しています。
 そして4月12日……今度の日曜日が、『Webクリエイター能力認定試験上級』の試験日なんです。

 そこで今日パソコン教室から帰った後、勉強になるかと思って、自分のホームページを作り始めました。

 まずはタイトルロゴを作らねばなるまい。
 と思って、画用紙にシャープペンシルでしこしこと描き上げました。それが冒頭のもの。
 これ、定規使ってないんですよ。全部フリーハンド。

 描いてみたら、身体が覚えているのか、単なる偶然なのか、ちょうどA4サイズにすっぽりと収まりました。奇跡的。
 なのでスキャナーもそのままとれてご機嫌。

 実際のHPデザインとしては、これを左上に載せて、その右にメニュー、そして以下、本文が続く、という感じ。

 あっ、でもこのロゴはまだ未完成なんで。実際にはもう少し見栄えが良くなるように修正して、色も付けてから、使用します。

 ホームページ……ブログだけじゃまとまりきらなかった作品群たちを整理する倉庫としても、新作を発表する場としても、大活用が期待されるわけであります。

 こういうの実際にやってみると、インターネットの仕組みとか、サーバーとは何ぞや?とか、いろいろ肌で理解できて楽しいですね。
 もちろんHPの内容を考えるだけでも、楽しい。

 うーん、、、最近なんだかやること盛り沢山だなあ。
 適度に摘みつつ、爆走するとこはそうしつつ、ぼちぼち頑張りますわ。

 ではでは。

ONE EYES(10)

2009年04月10日 01時43分54秒 | 小説『ONE EYES』

第4章 え?親友ってヤツ。(1)


 市川修は、アパートの軒先に居た。
 結局今日も来てしまったのだ。それは毎日。休む事なく。
 修が腕時計を見ると、もう5時半だった。『授業』はとっくに始まっているだろう。

 アパートの屋根と、隣の建物の隙間から、空を見上げた。
 雨はもう止んでいる。
 でも空は、まだ固い雲に、覆われていた。

 そろそろ梅雨も明ける時期だよな。
 修は乾き始めた階段のステップの1つ1つを踏みしめ、アパートの2階に上がった。
 目的のドアの前に立ち、脇にある傘立てに、乾きかけた自分の傘を差し込む。
 あれ?今日はいやに本数が多いな。たくさん人が来てるのか。
 そして、ピコタン絵画教室の扉を開けた。

「こんにちはー。遅れてごめんなさーい」
「はーい!」
 奥から、明るい女性の声が返ってきた。
 この声の主はもちろん……

 奥の部屋から、20歳くらいの女性がパタパタと足音を立ててやってくる。
 修は玄関の中に入って靴を脱ぎ、置いてあるスリッパに履き替える。

 玄関の隣は、すぐ台所になっている。あまり掃除は行き届いていないようだ。
 流しとコンロ。
 ここで愛奈さんが料理の腕を振るってくれることもあった。

 いつも通り、脱いだ靴はいちおう揃えておく。
 あれ? ひーふーみー……6つ靴が並んでいる。いつもより1人多い。
 やっぱり誰かお客さんが来ているのだろうか。
 修はちらりとみどりちゃんの方を見た。
「将さんのお知り合いが来てるの」
「へえ、どんな人?」
「いい人よ。会ってみれば分かるわ」
 へえ……
 修は、そのお客に対して興味が出てきた。
 奥の部屋に続く短い廊下を進み、リビング――そこが教室になっている――に入る。
 部屋の中にはいつものメンバーだ。
 先生、みどりちゃん、将さん、皆神さん。……もう1人の愛奈さんは、隣の部屋――アトリエ――だろう。
 そしてもう1人、

「あれっ?」
 修は思わず声を上げていた。

舞台照明への、おっちー的考察(2)

2009年04月07日 22時02分38秒 | 演劇・舞台照明
 こんばんは。こんにちは。

 もう関東では、上着の必要ない季節になりましたね。

 さて舞台照明への考察、『光のデッサン』2回目になります。


 前回は「窓から日の光が入ってきていて、中の蛍光灯もついている、一般的な部屋について」の光のデッサンを途中で終えていました。
 『窓から入ってくる日の光』を分析し終わったところでしたね。

 では、デッサンにおけるもう1つの大きな要素、『蛍光灯からでる光』を分析することにしましょう。

 蛍光灯は、それがある場所から、ほぼ全方向に向かって『やや弱い指向性のある』光を放っています。
 この場合、蛍光灯はスモッグのカバーで覆われている状態であるとします。(僕の部屋がそうだったもので……(--;)

 ここで、『指向性がある・ない』というのはどういう光の性質のことを言っているのか、説明しておきます。
 指向性がある光、というのは直射日光のように、光の筋がある一定方向に揃っていて、その光によって出来る『影』がはっきりと出るような性質の光のことです。
 一方で、指向性が無い光、というのは曇りや雨の時の、屋外の光のようなものをいいます。
 太陽が雲に隠れている時は、屋外に出てもはっきりとした『影』が出来ませんよね。けれど、ものが見えるのですから、「光」は存在しているはずです。
 こういうような、ある空間に存在している光が、一定の方向性を持たず、結果としてその光によってはっきりとした影の出来ない、「ぼんやりと明るい」状態の光であることを、その光が『指向性を持たない』・『指向性が無い』といいます。
 このような、光に指向性があるか、ないか――のちに登場する幾つかの照明機材の作るそれぞれの光が、指向性を持つのか、持たないのか――というのは照明のプランを立てる上で繊細かつ重要な要素となってきます。

 蛍光灯からの光は、細かく言えば暖色・寒色の光を出す2種類に分けられるのですが、今回は大雑把にそういった区別はつけず、「この部屋の蛍光灯からは、白色の光が出ている」としましょう。
 そういうわけで、蛍光灯から出ている光は、白い色です。


 以上で、「窓から入ってくる日の光」、「蛍光灯から放たれる光」、以上2種類の光を挙げ、それぞれを分析しました。
 これで、「部屋」の中に存在している「光」はすべて列挙し尽くしたかのように思えます。

 本当にそうでしょうか。
 実はまだ、挙げていない光があります。
 それも重要な。
 この種類の光がなければ、部屋の中は、もっと影が多く、暗い印象になると思われます。

 例えば、こういう事例を考えてみたらいかがでしょう。
 部屋の中に、テーブルがあると。
 テーブルの下には、太陽の光も遮られて届かない、蛍光灯の光も影になってしまう。
 想像してみて下さい。そのような場合、テーブルの下は真っ暗ですか? 暗くて何も見えませんか?

 実際にはそんなことはなく、テーブルの下に落としたご飯粒も、小銭も見えます。
 しかし考えてみてください。光が当たっていなければ、ものは見えないはずなのです。
 では、ご飯粒や、小銭に当たっている光は、どういった種類の光なんでしょうか。
 答えを言いましょう。それは、上で挙げた2種類の光が、壁や床、家具など、部屋の中にある、あらゆるものに当たって乱反射した光、それと回折した光です。(専門用語では、それらの光のことを「ハレーション」と呼びます)

 次の回では、このハレーションについて、また、それに関連して、舞台照明を構成する光の役割について述べてゆきたいと思います。

 ではでは。


   <続く>

ONE EYES(9)

2009年04月05日 01時18分05秒 | 小説『ONE EYES』

第三章 めぐり遭い。


「まずい~っもう時間過ぎてるよ~~」
 市川修は、走っていた。この雨の中。
 遅刻しそうなのだ。授業に。
 授業といっても、大学の授業はさっき受けてきたところだ。
 そうじゃなくて、修がこれから受ける授業というのは……

 駅前の商店街に入る。修の目的地は、そこを抜ければもうすぐのところにある。
 この商店街にアーケードは無い。修は傘をさしたまま人通りの少ない商店街を走った。
 あれ? 道の向こうから自転車が走ってくる。
 自転車に乗っているのは女の子だ。高校生だろうか、制服姿だ。彼女は傘をさしながら自転車をこいでいる。かなり乗りづらそうだ。
 修は足の速度を緩めた。
 自転車は修を避けようと、向かって少し右に進路を変える。しかしその時、修もその自転車を避けようとして右にに歩く方向を変えていた。修は思わず苦笑い。たまにあるよな、こういうこと。
 それを受け、自転車はまた左に進む向きを変える。同時に修も左の方に足を進めていた。あらら。
 そこで修は少し大人になり、立ち停まることにした。自転車が彼の横を通り過ぎるまで、動かないつもりだ。
 自転車は右に方向転換した。このまま通り過ぎてくれるだろう。
しかし、自転車はまた左に向きを変えた。おいおいおい。
 修は動こうかどうしようか迷っていた。右に左にヒョコヒョコ体重移動をし続ける修。それを見てやはり迷っているのか、自転車の前輪はフラフラ左右に揺れている。
 自転車はすぐ近くまできている。早く、どっちかに進路を決めて通り過ぎてくれっ。
 このままじゃほんとにぶつかるぞ。俺は止まってるんだから。それとも今、俺がどちらかによけるか?…わっ、こっちに来たっ。ふらふら、ふらふら。危ないっ!
 修はギリギリで右によけた。ふう、……嘘だろっ、自転車は無理やりハンドルを切り、こっちに来た!しかも勢いが上がったような!ぶつかるっ!もう目の前、よけられない!ドッシャーン!!
 修と自転車は本当にぶつかった。……マジかよ……
 修は痛みを感じながら尻餅をついている。自転車が上に乗り上げないように、身体を反射的に横にずらす。自転車は、今まで修の倒れていた場所――修の身体のすぐ横――で停まった。
 ふー、轢かれるところだった。いや……本当にぶつかったんだが。
 そこに罵声ともいえるような、女子高生が発するとは思えない言葉を、彼女が口にしたのだった。
「おっさんなにやってんだよ!」
 女子高生は、何故だか知らないが怒っている。
「道の真ん中でフラフラフラフラ、痛かったじゃないか!」
 いや、俺の方が痛かったんだが。走ってる自転車に生身でぶつかったんだぞ。倒れてるのは俺だ。
「優柔不断な男!」
 ひどい!……いやぁ初めて会った、しかも年上の男性に言う言葉じゃないな、少なくとも。
「ばーか」女子高生は言い放った。
 ひでーーーっ。そこまで言うかあ?
「あーあ、ちょっち濡れちゃったよ……」
 女子高生は呟いている。
 そこまで言うなら俺も言ってやる、ああ言ってやる、お前こそ……
 言いかけたとき、女の子は自転車に乗って早々に立ち去っていた。
 バカやろーーーっ!!
 修は小雨の中、自転車の遠くなるうしろ姿に向かって心の中で叫んだ。

 あーあ、全身が雨でベチョベチョだ。
 さいわい濡れているだけで泥汚れはほとんどないようだが、早く建物の中に入って服を乾かさなきゃ。
 雨は小降りになってきていた。修は道路に転がっている自分の傘を拾い上げ、目的地に向かって歩き始めた。
 ……もう……今日は授業休もうかな……?
 俺はその時、今にも泣きそうな、情けない顔をしていたに違いない。

サクラサクサクラサク

2009年04月04日 16時58分41秒 | 写真
 桜がちょうど満開です。
 写真は家から走って20秒のところにある桜並木。
 線路の土手の上にあります。



 前の木曜日に、母の食事について相談する為に保健所に行ってきました。
 上の写真は、その道すがら、目黒川に沿って咲いていた桜を撮ったものです。

『……』

 でもすぐ散っちゃうんだろうな。
 ハカナイ、ハカナイ……。

 今を刻み付けましょう

YUIさん、音楽活動再開!のニュース。

2009年04月04日 01時40分41秒 | ニュース・報告
 僕は、シンガソングライターYUIさんのファンです。
 今も彼女のアルバム『I LOVED YESTERDAY』を聴きながら書いています。

 けれども、彼女は、去年の秋から「リフレッシュ休暇」ということで音楽活動をお休みされていました。

  しかあし!


 6月3日のシングル『again』発売を皮切りに、彼女は音楽活動を再開されるそうです!

 意外と短い時間でリフレッシュは完了したのですね(笑)。

 とりあえず、前述の新曲は日曜日の夕方、TBSで放送される『鋼の錬金術師』というアニメのオープニングテーマになっているそうなので、それを観ることとしよう。

障害物越走(オリジナル)

2009年04月04日 01時20分40秒 | 文章塾


「スタート」
 僕はその時の事を憶えていない。
 号砲は確かに鳴った筈だ。
 しかし僕はそれを憶えていない。
 だけどとにかく、僕は走り始めたのだった。
 最初、僕はどこへ向かえばいいのかすら分からなかった。
 でも声が聞こえた。
「向こうへ走るんだ」
 僕はその通りにした。
 ふと気が付くと、僕の隣にも、僕と同じ様に走っている者がいた。
 僕は彼を「友達」と呼んだ。
 走っている間は、僕は彼の相手しかしなかった。
 しかし暫くして、彼とは別れた。
 道が分かれたのだ。
 その後、道は人で溢れた。
 僕に友達が大勢できたのだ。
 その中に魅かれる相手がいた。異性だった。
「このぶら下がってるパンを口だけ使って食べるんだって」
 僕は背が高かったので、難なくクリアできそうだった。
「あたしちっちゃいから無理。もう手で取っちゃお」
 その子が手を伸ばした時、彼女のお腹の、裾の下からチラリと臍が見えた。
 でも僕は目の前の、ルールがある方を優先した。やり方が分かっている方を優先したのだ。
 僕はパンを口の中に入れて走った。「友達」は少し減ったみたいだった。
 暫く走ると平均台があった。
「そこから落ちたら不幸になるぞ!」
 観衆からの野次が飛んでくる。只の平均台なのに。
 僕はそれなりに恐怖とプレッシャーを感じながらも、それを無事渡り終えた。
 今度は網の中を潜るのだ。
 網の中に入ると薄暗くなった。
 ん? 何か僕は柔らかいものに触っている。
 嫌に気分が高揚してくる。
 どこからかいい匂いもしてくる。
 網の中に出口は見えない。
 網は手足に絡まる。
 僕はその時、初めて進む事を止めた。
 この快楽の、甘い泥の中、意識を失うまでそれを味わった。
 目を覚ました。
 嫌に頭がスッキリしている。
 空は晴れていて、光が眩しい。
 網から抜け出ると、誰かと手を繋いでいた。
 僕が笑うと、そいつも笑った。
 その頃の僕はなんだか力に満ちていた。
 慢心したのか、転んでしまった。
 膝から血が出た。
 小さな子供が、僕の事を心配している。
「大丈夫だよ」
 僕はその子供に言った。
 愛しかった。
 いつの間にか、僕は独りになっていた。
 もうすぐゴールだ。
 ゴールテープが迎えてくれる。
 あ、
 地面の茶色と空の青が同時に目に映った。
 その後の記憶は無い。



 僕はその手紙を鳥に託した。
 僕は今、何も無いところに居る。


   *  *  *


 「第33回文章塾という踊り場♪」への投稿作品のオリジナル(最初に書いた形)版です。
 今回のお題は、「死者についての文章」でした。難しかったです。
 この作品の文章塾投稿版と、それに対する塾生の皆さんのコメント、僕の返信は、こちらから。