【第5場 立ち呑み処】
真優「結局、毎晩最後はここに来るな」
つむぎ「お腹空いたあ。入ろう」
真優「やっぱあそこでたこ焼き食っておけば良かったかな」
店員A「たこ焼き要りますか」
真優&つむぎ「小野塚さん!!」
二人の背後から、店員Aが現れる。
店員A「ご注文のたこ焼き、お持ちしました(笑)」
つむぎ「こんなとこまで!?」
真優「わざわざどうしたんですか!?」
店員A「当店初の『出前』ですかね(笑)」
つむぎ「えぇえ~……申し訳ない」
真優「頂きますけど……ほんとにいいんですか?」
つむぎ「そうよ、お店の方は大丈夫なんですか?」
店員A「優秀なバイトに任せてるんで(笑)」
つむぎ「いや、申し訳ないので……お店に一緒に戻りましょう!」
真優「そうだね」
店員A「ああ~……そうですか?」
つむぎ「当り前ですよ。そっちで飲み食いしますから」
店員A「まいど」
真優「小野塚さん、よくこの場所が分かりましたね」
店員A「いつものお二人の会話から類推して」
つむぎ「流石、プロ!」
真優「伊達に長年店員やってないですね!!」
店員A「じゃあ戻りますか」
つむぎ&真優「あら(ガクッ)」
店員A「私が先導しますのでついて来てください」
真優「あ、はい」
つむぎ「了解で~す」
真優「ドラクエⅡだ」
つむぎ「じゃあ、うちは『ムーンブルクの王女』か」
真優「そうそう(笑)」
3人はお城……ならぬ、たこ焼き屋・ハフハフボールに戻る。
【第6場 再びハフハフボール】
つむぎ「じゃあ『勇者』の小野塚さん、生ビールください」
真優「僕も『とりあえず生』で」
店員A「はい、ありがとうございます」
すぐにジョッキ生が運ばれてくる
真優「じゃあ、乾杯!」
つむぎ「乾杯!……って何に対して?」
真優「つむぎちゃん……今、幸せ?」
つむぎ「? ビールがあるから、幸せよ~っ!!」
真優「じゃあ、それに対して」
つむぎ「ふ~ん」
真優「僕の事、幸せにしてくれるんでしょ?」
つむぎ「なんで?」
真優「だってさっきの理屈だと、幸せな人は、相手を幸せにするのでは」
つむぎ「はあ~」
つむぎはたこ焼きを一つ、口にする。
つむぎ「おいしいけど……熱い!」
真優「あれっ! つむぎちゃん、これっ!」
真優は店内に置かれたデジタルフォトフレームに気付く
つむぎ「はふ、はふ……映像流れてるけど、直ってるの?」
真優「たぶん。小野塚さん……これ、僕のですよね?」
店員A「もちろんそうですよ。直してくださいました」
真優「小野塚さんがですか? ありがと……」
つむぎ「真優くん、もうちっと日本語勉強しなさい。そういうワケじゃないでしょ」
店員A「あちらの奥にいるお客さん」
つむぎ「あっ、そうなんですか!? お礼言いに行かなきゃ」
お客1「もう聞こえてますよ」
つむぎ「ありゃ。本当にありがとうございました」
つむぎは奥の方に少し移動
客1「いや私なんか、それに空手チョップ喰らわしただけなんで」
真優「なんですかそれ」
つむぎ「とにかくありがとうございました……真優くん、修理代払おうよ」
真優「うん」
客1「いえいえ私なんか……だから何にもしてませんから」
お客1、奥の席から移って来る
真優「あれ? さっきの」
客1「あんなにいい作品、ここで観れなくなっちゃったら残念ですからね」
真優「……修理代払います。幾ら掛かりましたか?」
客1「だから……じゃあ……えっと……300円頂けますでしょうか」
真優「300円?」
客1「私この間、当選番号の宝くじ落としちゃいましてね。と言っても7等300円ぽっちの当たりくじなんですが」
つむぎ「えっ?」
客1「その落としちゃった分を払っていただけたら、もう充分過ぎます」
真優・つむぎは、互いに宙に目線を泳がせている
客1は、二人を眺めながら柔和に微笑んでいる。
真優「じゃあ……300円。これで」
客1「ありがとう!」
つむぎ「一件……じゃなかった、二件……三件? とにかく落着っと」
真優「ゲラゲラッ」
つむぎ「何よ笑って……そうだ真優くん……今、幸せ?」
真優「そうだな……ちょっと幸せかな」
つむぎ「ふうん、そう」
その時、店員Aが二人の前に薄焼きせんべいみたいなものを沢山差し出した
真優「なんですか、これ?」
店員A「サービスです。おつまみに、どうぞ」
つむぎ「これ、なんでしたっけ?」
店員A「たこせんのせんべいだけ余っちゃったんです。食べられるだけ、食べちゃってください」
客1「おっ、大サービスですね」
真優・つむぎの二人は、互いに顔を見合わせる
真優「結局、毎晩最後はここに来るな」
つむぎ「お腹空いたあ。入ろう」
真優「やっぱあそこでたこ焼き食っておけば良かったかな」
店員A「たこ焼き要りますか」
真優&つむぎ「小野塚さん!!」
二人の背後から、店員Aが現れる。
店員A「ご注文のたこ焼き、お持ちしました(笑)」
つむぎ「こんなとこまで!?」
真優「わざわざどうしたんですか!?」
店員A「当店初の『出前』ですかね(笑)」
つむぎ「えぇえ~……申し訳ない」
真優「頂きますけど……ほんとにいいんですか?」
つむぎ「そうよ、お店の方は大丈夫なんですか?」
店員A「優秀なバイトに任せてるんで(笑)」
つむぎ「いや、申し訳ないので……お店に一緒に戻りましょう!」
真優「そうだね」
店員A「ああ~……そうですか?」
つむぎ「当り前ですよ。そっちで飲み食いしますから」
店員A「まいど」
真優「小野塚さん、よくこの場所が分かりましたね」
店員A「いつものお二人の会話から類推して」
つむぎ「流石、プロ!」
真優「伊達に長年店員やってないですね!!」
店員A「じゃあ戻りますか」
つむぎ&真優「あら(ガクッ)」
店員A「私が先導しますのでついて来てください」
真優「あ、はい」
つむぎ「了解で~す」
真優「ドラクエⅡだ」
つむぎ「じゃあ、うちは『ムーンブルクの王女』か」
真優「そうそう(笑)」
3人はお城……ならぬ、たこ焼き屋・ハフハフボールに戻る。
【第6場 再びハフハフボール】
つむぎ「じゃあ『勇者』の小野塚さん、生ビールください」
真優「僕も『とりあえず生』で」
店員A「はい、ありがとうございます」
すぐにジョッキ生が運ばれてくる
真優「じゃあ、乾杯!」
つむぎ「乾杯!……って何に対して?」
真優「つむぎちゃん……今、幸せ?」
つむぎ「? ビールがあるから、幸せよ~っ!!」
真優「じゃあ、それに対して」
つむぎ「ふ~ん」
真優「僕の事、幸せにしてくれるんでしょ?」
つむぎ「なんで?」
真優「だってさっきの理屈だと、幸せな人は、相手を幸せにするのでは」
つむぎ「はあ~」
つむぎはたこ焼きを一つ、口にする。
つむぎ「おいしいけど……熱い!」
真優「あれっ! つむぎちゃん、これっ!」
真優は店内に置かれたデジタルフォトフレームに気付く
つむぎ「はふ、はふ……映像流れてるけど、直ってるの?」
真優「たぶん。小野塚さん……これ、僕のですよね?」
店員A「もちろんそうですよ。直してくださいました」
真優「小野塚さんがですか? ありがと……」
つむぎ「真優くん、もうちっと日本語勉強しなさい。そういうワケじゃないでしょ」
店員A「あちらの奥にいるお客さん」
つむぎ「あっ、そうなんですか!? お礼言いに行かなきゃ」
お客1「もう聞こえてますよ」
つむぎ「ありゃ。本当にありがとうございました」
つむぎは奥の方に少し移動
客1「いや私なんか、それに空手チョップ喰らわしただけなんで」
真優「なんですかそれ」
つむぎ「とにかくありがとうございました……真優くん、修理代払おうよ」
真優「うん」
客1「いえいえ私なんか……だから何にもしてませんから」
お客1、奥の席から移って来る
真優「あれ? さっきの」
客1「あんなにいい作品、ここで観れなくなっちゃったら残念ですからね」
真優「……修理代払います。幾ら掛かりましたか?」
客1「だから……じゃあ……えっと……300円頂けますでしょうか」
真優「300円?」
客1「私この間、当選番号の宝くじ落としちゃいましてね。と言っても7等300円ぽっちの当たりくじなんですが」
つむぎ「えっ?」
客1「その落としちゃった分を払っていただけたら、もう充分過ぎます」
真優・つむぎは、互いに宙に目線を泳がせている
客1は、二人を眺めながら柔和に微笑んでいる。
真優「じゃあ……300円。これで」
客1「ありがとう!」
つむぎ「一件……じゃなかった、二件……三件? とにかく落着っと」
真優「ゲラゲラッ」
つむぎ「何よ笑って……そうだ真優くん……今、幸せ?」
真優「そうだな……ちょっと幸せかな」
つむぎ「ふうん、そう」
その時、店員Aが二人の前に薄焼きせんべいみたいなものを沢山差し出した
真優「なんですか、これ?」
店員A「サービスです。おつまみに、どうぞ」
つむぎ「これ、なんでしたっけ?」
店員A「たこせんのせんべいだけ余っちゃったんです。食べられるだけ、食べちゃってください」
客1「おっ、大サービスですね」
真優・つむぎの二人は、互いに顔を見合わせる
<終>