人生は想定外のことがおこる、特に老後は家族を含めなにが起き
ても不思議ではない、定年退職してからの10年、実家の父が認
知症になり幻覚に悩まされ母に暴言、その後持病の肺機能が悪化、
入院して気管切開、人口呼吸器を装着、半年後に86才で亡くな
った。
一人ぐらしになった母のところに毎月2回訪問、白内障、緑内障
が悪化、大学病院に毎月通院、緑内障は目薬で最低限視野を保っ
たが白内障は90才のときに手術をした、父が認知症だったので
母には認知症ドリルや飲み薬で認知症の予防に努めたつもりだっ
たが92才のとき父と同じレビー小体型認知症に罹患、幻覚、妄
想が始まり、ケアマネジャーに相談し施設に入居、同時期妻が関
節リュウマチに罹患、動けない状況になり入院、3年前の事だっ
た、その後母に末期の大腸がんが見つかり入院、昨年の3月に9
4才で亡くなった。
こうして書いてみると冷静に書けるけど当時は母の変わり果てた
姿に息子としてうろたえたものだ、実際いくつになっても悩みや
不安から解放されることはない、思いどうりにいかないのが人生、
思いどうりに生きられる人などほとんどいないかもしれない、み
んなどこかで妥協しながら今を生きてると思っている。