世間というのは自分と現在、または将来関係のある人たち、具
体的には学校のクラスメートや地域のサークルの人、職場の同
僚や上司、親しい近所の人たちである、社会となると自分と現
在、または将来何の関係もない人たち、例えば道ですれちがっ
た人たちである。
劇作家で演出家の鴻上尚史氏は日本は世間と社会のふたつの世
界によって成立しているという、日本人は基本的に世間に生き
ている、世間に生きている人とは普通に話す、でも知らない人
にはあまり声をかけられない、それは社会に生きている人たち
だから、それが平均的な日本人、ところが外国には世間はない、
社会しかない、自分が知ってる人たちと知らない人たちを分け
ない。
世間に生きることは安心することだが同時に色んなルールに縛
られる、そう意味では私などは会社がたったひとつの世間だっ
たかもしれない、定年退職して世間が大きく減少した、今では
住んでるマンションの住民の一部、病院、床屋、よく行くラン
チの店の人等限定されてる、しかしたとえ世間が狭くなったと
しても世間に生きていることには変わりはない。