老いると病気になること死ぬことから逃れることはできない、
そして老いは孤独と隣り合わせでもある、私の両親の晩年が
そうだった、少しずつ無気力、無関心、無口、無感動になっ
た、大好きなテレビも新聞もみなくなった。
まさに認知症の前兆だった、そこから壊れていく親の姿に、
なす術もなかった、だから他人の介護を受けざるを得ない老
人と日常の生活をなんとか自分でできる老人との差は雲泥の
差があることを知った。
人間いつかは死ぬ、それ以上のことは誰にもわからない、み
んなひとりひとり違う道を歩いている、両親が認知症だった
だけに不安はあるけれど生きてみなければ明日のことなどわ
からない、老いは孤独と隣り合わせ、それでも今はただ残り
の人生を精一杯生きることに集中するだけだと思っている。