人間の弱さというのは誰かにわかってもらいたいという欲望が
あるものでこの気持ちは他者に向いたものである、自分の気持
ちをわかってもらいたい、自分のつらさをわかってもらいたい、
自分の努力や我慢、自分のやりたいことをわかってもらいたい。
私自身若い時はどんな人にも関心があったものだ、だから誰と
も親しくなろうとしたし、腹を割って話せる人間も多かったよ
うな気がする、お互い悩みを語り合ったものだが、それは自分
をわかってもらいたいという気持ちが強かったのかもしれない。
しかし齢を重ねるにつれ、自分でさえわからない自分を他人が
わかるはずがない、他人に過度に期待するのはよそう、そう思
ってから人生が生きやすくなった、他人にわかってもらいたい
という弱さを抱えてるけれど自分をわかってくれるのは結局自
分自身だと思っている。