「人間は一人で生まれて一人で死んでいく、最初から人間は孤
独だと思っていれば、たった一人ぼっちになっとしても、うろ
たえることはない」これは昨年99歳で亡くなった作家の瀬戸
内寂聴氏が生前語っていた言葉である。
私たちの悩みの多くは人間関係である、一人になることを恐れ
他者とつながろうとする結果、痛みを感じるものである、どん
なに親密になっても、いずれ必ず別れがくる、人が孤独になる
のは自然なことであるような気がする。
実際孤独は長い人生で誰にも必ずやってくる、孤独のない人生
なんてない、それでも誰にも気兼ねなく、誰にも気をつかわず、
一人の時間を楽しむ感覚を大切にしたい、だから孤独を恐れる
必要などないというのが74歳の実感である。