街はどんどん知らない顔になる、ビルができテナントが変わり、
あったものがなくなり、新しいものが現れる、以前あったその風
景を思い出すと一瞬心のなかに灯りがともる、その灯りがどうし
ようもなく懐かしい時がある。
そんな変わりゆく街の風景を見たくて時々街中に出て刺激の風に
吹かれるのが好きだ、コーヒーショップや本屋でそしてCDショッ
プで時間を過ごす。
雑踏のなかで耳にする人々のさりげない会話、そこには人間や社
会の濃やかな景色がみえてくる、この街で生きていると実感でき
るひと時である、定年退職後8年半、そんなひと時を大切にした
い。