TABI天使日記

天使になったカナダのアジリティ犬と、ママ・パパの日常

十四年目の再会

2009-11-07 15:11:11 | インポート
もう二度とお目にかかれないと思ってた。

ひとによってはこんなもの、価値ゼロなんだと思うけど、結婚前に夫が買って
くれた調理器具についてきた料理本。といってもほんの申し訳程度の小冊子
ではなく、200ページを越す立派な本で、器具の手入れ法だけでなくレシピも
わんさか載っている。新婚時代は、よくこれのお世話になったものだ。

その後カナダで、同じ器具を持っている友人にその料理本を貸してあげた。
彼女は本を紛失してしまい、困っていると言った。「コピーをとったら、
すぐに返すわ」とも言った。しかし、本は返ってこなかった。

カナダからアメリカへ引っ越す前に、共通の知人から彼女の連絡先を教えて
もらい、本を返してくれるように聞いてみたところ「あなたから本を借りた
覚えは全くない」という返事が返ってきた。そうか、最初からそういうつもり
だったか、と気づいてもあとの祭り。(ちなみにこの人は、カナダのある有名
大学の教授である)

発行元へ問い合わせたが、もう絶版になっており入手できないとのこと。
ある人から「e-bayを見てみたら?」と言われ、実際に調べてみたらなんと!
料理本にしては信じがたい高額で売られているではないか。コレクターでも
いるのだろうか?私の本も、このようにしてオークションに消えていったの
かもしれない。好きなレシピがたくさん載っているので欲しかったが、たかが
料理本に高額は出したくない。あきらめることにした。

ところが最近になり、どうやって見つけたか夫がこの本のオークションを
探し出したのである。売り手は別にボロ儲けを考えてないらしく、妥当な
値段であった。夫は売り手と交渉してくれ、小切手を送った。そして、今日
その本が届いた。

かなり年季が入った様子ではあるが、間違いなく私が持っていたのと同じ年
に発行された本である。ぱらぱらとページをめくると、なつかしいレシピが
たくさん。ああ良かった。

もう二度と、本の貸し借りはするまい。全く勉強になった一件。


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