食料買出しの帰りに、SPCAへ寄る。
先週保護したJACKの消息が気になったからだ。
今日のSPCAは、まるでクリスマスショッピングのようにごったがえしていた。
時期的に、子猫が飛ぶようにもらわれていくらしい。受付も、申し込みする里親希望者
で鮨詰め状態。本当にこいつら一生面倒見る気があるのかよ?!と、ちょい心配。
犬舎に入ると、ものすごい消毒臭。濃縮したブリーチを床にぶちまけたようなニオイ。
JACKはいなかった。受付でファイルを1枚ずつ調べる。やはり彼の記録はない。
受付嬢に聞いてみる。
「う?ん、そういう犬は記憶にないけど…きっと飼い主が引き取りに来たのでは?」
ああ… 私の努力は無駄だったか。
ファイルをめくっていて、気になるページが。
ある犬の廃棄理由に euthanasia とある。これは、飼い主が「もうこの犬はいらない
ので殺してください」と持ちこんできた場合だ。受付嬢に聞いてみたら、この犬の
飼い主は引っ越すので犬が足手まといになったそうだ。
犬舎でその犬は、おとなしく通りすぎる人々を眺めていた。
まだ3歳、枯草色のコートの雑種で、檻のすきまから冷たい鼻を出して寄ってくる。
いきなり見知らぬ人間と動物のいる場所につれてこられ、動揺しているのだろう。
夫が檻の扉を開けると、後ずさりする。でも、去ろうとすると悲しげに「ク?ン」
と泣く。もう一度扉を開けると、自分からするすると体を寄せてくる。
「ずっとおかあさんが迎えに来るのを待ってるの。私のおかあさん、知らない?」
と、濡れた黒い瞳は語っている。お前のおかあさんは、お前は死んだと思ってるんだよ。
二度とお前に会えないんだよ。
彼女は、自分がつまらない理由で捨てられたことなど知る由もない。
いい人にもらわれるんだよ、DENVER。
先週保護したJACKの消息が気になったからだ。
今日のSPCAは、まるでクリスマスショッピングのようにごったがえしていた。
時期的に、子猫が飛ぶようにもらわれていくらしい。受付も、申し込みする里親希望者
で鮨詰め状態。本当にこいつら一生面倒見る気があるのかよ?!と、ちょい心配。
犬舎に入ると、ものすごい消毒臭。濃縮したブリーチを床にぶちまけたようなニオイ。
JACKはいなかった。受付でファイルを1枚ずつ調べる。やはり彼の記録はない。
受付嬢に聞いてみる。
「う?ん、そういう犬は記憶にないけど…きっと飼い主が引き取りに来たのでは?」
ああ… 私の努力は無駄だったか。
ファイルをめくっていて、気になるページが。
ある犬の廃棄理由に euthanasia とある。これは、飼い主が「もうこの犬はいらない
ので殺してください」と持ちこんできた場合だ。受付嬢に聞いてみたら、この犬の
飼い主は引っ越すので犬が足手まといになったそうだ。
犬舎でその犬は、おとなしく通りすぎる人々を眺めていた。
まだ3歳、枯草色のコートの雑種で、檻のすきまから冷たい鼻を出して寄ってくる。
いきなり見知らぬ人間と動物のいる場所につれてこられ、動揺しているのだろう。
夫が檻の扉を開けると、後ずさりする。でも、去ろうとすると悲しげに「ク?ン」
と泣く。もう一度扉を開けると、自分からするすると体を寄せてくる。
「ずっとおかあさんが迎えに来るのを待ってるの。私のおかあさん、知らない?」
と、濡れた黒い瞳は語っている。お前のおかあさんは、お前は死んだと思ってるんだよ。
二度とお前に会えないんだよ。
彼女は、自分がつまらない理由で捨てられたことなど知る由もない。
いい人にもらわれるんだよ、DENVER。