本日のチバテレ・テキサス編は、
第154話 50.06.27 自首 (殿下)
ゲスト:前田吟
真山知子 木田三千雄
亀井三郎 朝野和信 和久井節緒 大宮幸悦 塚田末人 桜井奈美 長藤尚子
脚本:小川英 大山のぶ代
監督:児玉進
殿下が偶然その男・田川の姿を見たのは、ある交差点だった。
横断歩道をわたっているときに小学生の女の子と体が触れて女の子が倒れたのを抱きかかえて泥をはたいてやっている男の顔が、無性に優しかったのが印象に残ったからである。
一方、七曲署には甲府刑務所を昨夜脱走した殺人犯の手配依頼が来ていて、どうもその男は通行人を装って返送用の服を奪っているらしい。
脱獄囚の写真を見た殿下は、偶然見た男だったことに愕然とした。
田川は6年の刑期であと10ヶ月で出られるところだったのに無理に脱獄したのは、なにか特別の理由があったとしか考えられない。家族は母親と妻、それに小さな女の子が七曲署管内に住んでいるが、妻の明子は田川の兄貴分・大沢と一緒に暮らしているという。
やはり、大沢と妻への復讐から脱獄したのだろうかと考えられた。
殿下は明子を尾行して、ついにスーパーマーケットで彼女を待ち受ける田川を発見するが、一瞬の差で明子の妨害で取り逃がしてしまう。
殿下に追われた田川はビルの地下にあるボイラー室に逃げ込み、ナイフを振りかざして反撃してきた。殿下は右腕を刺されて窮地に立つが、その時たまたまビルが火事になり、防火シャッターが次々に降りて二人は閉じ込められてしまう。逃げ場のない密室の中で脱獄犯と刑事、命がけの対決は一時休止となり、二人に対話が生まれる。
殿下には先に見た交差点での田川のやさしい振る舞いから、どうしても彼の脱獄の動機がわからず問い詰めようとするが、その瞬間換気孔から白い煙が猛然と噴き出してきた・・・。
殿下のやさしさが、粗暴に見えた脱獄犯の真心を開放していくという、大山のぶ代さんらしい脚本ですが、それまでの過程が殿下らしく散々な目に遭ってしまうという、このころの「殿下らしい主演作」であります。
当時は悪役もこなしていた前田吟さんのギラギラした熱演も見どころながら、ビルの一室に閉じ込められた刑事と脱獄犯の関係性の変化というところも見ごたえがある傑作です。
第154話 50.06.27 自首 (殿下)
ゲスト:前田吟
真山知子 木田三千雄
亀井三郎 朝野和信 和久井節緒 大宮幸悦 塚田末人 桜井奈美 長藤尚子
脚本:小川英 大山のぶ代
監督:児玉進
殿下が偶然その男・田川の姿を見たのは、ある交差点だった。
横断歩道をわたっているときに小学生の女の子と体が触れて女の子が倒れたのを抱きかかえて泥をはたいてやっている男の顔が、無性に優しかったのが印象に残ったからである。
一方、七曲署には甲府刑務所を昨夜脱走した殺人犯の手配依頼が来ていて、どうもその男は通行人を装って返送用の服を奪っているらしい。
脱獄囚の写真を見た殿下は、偶然見た男だったことに愕然とした。
田川は6年の刑期であと10ヶ月で出られるところだったのに無理に脱獄したのは、なにか特別の理由があったとしか考えられない。家族は母親と妻、それに小さな女の子が七曲署管内に住んでいるが、妻の明子は田川の兄貴分・大沢と一緒に暮らしているという。
やはり、大沢と妻への復讐から脱獄したのだろうかと考えられた。
殿下は明子を尾行して、ついにスーパーマーケットで彼女を待ち受ける田川を発見するが、一瞬の差で明子の妨害で取り逃がしてしまう。
殿下に追われた田川はビルの地下にあるボイラー室に逃げ込み、ナイフを振りかざして反撃してきた。殿下は右腕を刺されて窮地に立つが、その時たまたまビルが火事になり、防火シャッターが次々に降りて二人は閉じ込められてしまう。逃げ場のない密室の中で脱獄犯と刑事、命がけの対決は一時休止となり、二人に対話が生まれる。
殿下には先に見た交差点での田川のやさしい振る舞いから、どうしても彼の脱獄の動機がわからず問い詰めようとするが、その瞬間換気孔から白い煙が猛然と噴き出してきた・・・。
殿下のやさしさが、粗暴に見えた脱獄犯の真心を開放していくという、大山のぶ代さんらしい脚本ですが、それまでの過程が殿下らしく散々な目に遭ってしまうという、このころの「殿下らしい主演作」であります。
当時は悪役もこなしていた前田吟さんのギラギラした熱演も見どころながら、ビルの一室に閉じ込められた刑事と脱獄犯の関係性の変化というところも見ごたえがある傑作です。