ゆびきりの指が落ちてる春の空 坪内稔典
指が空に落ちるわけもないが
はるかなる昔日の指切りを
春の青い空をみて懐かしく思ったのだろう
だれにでも甘酸っぱい青春はあったのだ
(小林たけし)
【春の空】 はるのそら
◇「春空」 ◇「春天」
春の空は、雲のない青空でもほの白く溶かしたような色をしている。その色を「浅緑」と形容している。のどかな日光がかがやいて、明るく麗らかな感じがする。
例句 作者
巻き登るつるあぢさゐの春の天 大西岩夫
手を容れて冷たくしたり春の空 永田耕衣
春の空刹那で区切る観覧車 松王かをり
春天に鳩をあげたる伽藍かな 川端茅舎
春空に虚子説法図描きけり 阿波野青畝
死は春の空の渚に遊ぶべし 石原八束
箒星来るといふ日の春の空 金山桜子
象の鼻ゆるやかな弧を春の空 加藤瑠璃子
巻き登るつるあぢさゐの春の天 大西岩夫
手を容れて冷たくしたり春の空 永田耕衣
春の空刹那で区切る観覧車 松王かをり
春天に鳩をあげたる伽藍かな 川端茅舎
春空に虚子説法図描きけり 阿波野青畝
死は春の空の渚に遊ぶべし 石原八束
箒星来るといふ日の春の空 金山桜子
象の鼻ゆるやかな弧を春の空 加藤瑠璃子