死ぬ人の大わがままと初蛙 飯島晴子
死ぬ人の大わがまま
この措辞がなんとも深い悲しみを
そして個人への非難までもを採ろしていて胸に迫る
初蛙とは通夜の帰途での出会いだろう
ただ合唱するその声がまた悲しみを囃すように感じる
(小林たけし)
【蛙】 かわず(カハヅ)
◇「蛙」 ◇「赤蛙」 ◇「殿様蛙」 ◇「土蛙」 ◇「初蛙」 ◇「遠蛙」(とおかわず) ◇「昼蛙」 ◇「夕蛙」
カエル目(無尾類)の両生類の総称。色は多彩、種によっては変色する。蛙の鳴声は春から夏にかけての欠かせぬ風物詩である。古来、人間生活に近い存在で、田や雨の神とする地域もある。かえる。殿様蛙。初蛙。遠蛙。昼蛙。夕蛙。
例句 作者
水中に逃げて蛙が蛇忘る 右城暮石
漣の中に動かず蛙の目 川端茅舎
牛蛙途上の思いばかりなり 和知喜八
田の蛙月を揺らして鳴きにけり 田端将司
田蛙の囃すよ我が師と決めしより 小野元夫
田蛙の赤胴ごゑや月ひとつ 亀田蒼石
眠れぬ夜萬の蛙の暗黒と 鈴木六林男
眠れねば眠らぬことよ遠蛙 仙田敬子
祝電を打ってその夜の遠蛙 髙際君子
結論の出ぬ集会や遠蛙 小野玉桂
水中に逃げて蛙が蛇忘る 右城暮石
漣の中に動かず蛙の目 川端茅舎
牛蛙途上の思いばかりなり 和知喜八
田の蛙月を揺らして鳴きにけり 田端将司
田蛙の囃すよ我が師と決めしより 小野元夫
田蛙の赤胴ごゑや月ひとつ 亀田蒼石
眠れぬ夜萬の蛙の暗黒と 鈴木六林男
眠れねば眠らぬことよ遠蛙 仙田敬子
祝電を打ってその夜の遠蛙 髙際君子
結論の出ぬ集会や遠蛙 小野玉桂