2023.8.5(土)楽しみにしていた花火の打上げは突如中止となった。寝耳に水というのはまさにこのことを指すのか、そんなこの日の出来事だった。
この行事は3年間コロナで中止となっていた。コロナも下火になり今年は開催という運びとなった。すべて順調に進んでいた。
沿線の人たちも大挙つめかけ、鳴子踊りや恒例の屋台もたくさん軒を連ねていた。久しぶりのにぎわいを見せあとは夜の七時を待つばかり。待ちわびる人たちは公園の広場や空き地にゴザなどを敷いて酒宴を繰り広げたりしていた。そして夕暮れが迫るころには皆花火の打上げが待ち遠しくて仕方なくなった。そろそろ周りではカウントダウンが始まりそう。
七時きっかりに最初の一発目の花火が打ち上がる。それを皮切りに何十発の花火が間髪入れず打ち上がる、はず。
スリー、ツゥー、ワン、ゼロ、みんな上空を見上げていた。
…………。その時刻、一斉に静まり返っていた。しかし徐々に空気がざわついてきた。
七時を回って一分、二分、三分、五分過ぎてもウンともスンとも鳴らない。ここまで来ると、おかしいと思わない人はいない。十分ほどしてマイクを通して鈍い咳払いの声が聞こえ、今日の花火は中止となりました、というどこか歯切れの悪いアナウンスか流れた。
2023.11.4(土)
あれから、まる三ヶ月が過ぎた。
ババババババーン、バババーン、更に連続して怒り狂ったように打ちあがった。
この日の花火はかつての花火大会中止のうっ憤を晴らすかのように、かつてなく激しかったように思えた。
この日、家のマンションのベランダには娘の孫たちが目の前に上がる花火を見ていた。
孫の美月が「すみっコぐらし」のクッションを花火が打ち上がる度に顔の前に持ってくる。
きっと怖いからクッションで自分の顔を隠しているのかな? と思ってみていた。後で訊いてみた。
「怖かったの?」
「違うよ。すみっコぐらしに見せてあげたかったの」
思わず顔がほころんだ。
釈然としないまま、中止となった。
すみっコぐらしというのは僕も知らなかった。孫たちの中ではかなり知られているらしい。あとで調べてみたけど、かわいらしいマンガだった。
まー、仕方ない。
これが時代の流れかな^^
流行に取り残されていく運命だよな(笑)
事故でも起こったのかい??
その日は、ボクが3回目のめまい発作に襲われた日だから、キミのほうにも異変が起きたのか???
その日打ち上げるはずだった残り花火を、3ヶ月後に使ったわけかい。
大義名分は「お詫び花火」だったかな?
で、なんだい、そのすみっコぐらしってのは??
ボクの時代にそんなものはなかったぞ。
もしかして、キミが青春時代に来ていたボロきれで、作ってやったぬいぐるみかい?
今回は?????三昧でやってみた。