『コンクリート・カウボーイ: 本当の僕は』(Netflix)
デトロイトで母と暮していた問題児のコール(ケイレブ・マクラフリン)は、夏の間、疎遠だった父のハープ(イドリス・エルバ)とフィラデルフィアの黒人カウボーイコミュニティで暮らすことになる。初めは馬の世話に心血を注ぐ父に反発するコールだったが、やがて固いきずなで結ばれた周囲の人々の中で成長していく。
『マ・レイニーのブラックボトム』『ザ・ハーダー・ゼイ・フォール: 報復の荒野』(これにもエルバが出ていた)などと並ぶ、Netflixが製作した黒人主体の“ブラックムービー”の1本。製作は『大統領の執事の涙』(13)のリー・ダニエルズ。監督のリッキー・スタウブはこれがデビュー作。
実際に、フィラデルフィアの街中で馬の飼育や調教をしている黒人カーボーイたちの姿を描き、本人たちも登場する。父と子の和解の話としてはありきたりだが、知られざる黒人カウボーイの歴史が語られるところは興味深かった。
劇場公開の映画としては、題材が渋過ぎ、人種的な主張も強過ぎて、興行的には不利だと思われるが、配信ならその点もクリアできる。配信会社が製作する映画の価値はこんな形でも示されるわけだ。そう考えると、こういう映画は、かつてのテレビムービー的な役割を果たしているのかもしれないと感じた。