『ザ・ロストシティ』(2022.6.7.TOHOシネマズ日比谷)
恋愛小説家のロレッタ(サンドラ・ブロック)は、新作のロマンチックな冒険小説の宣伝イベントに駆り出されるが、主人公のイメージで、小説の表紙を飾るセクシーなモデル、アラン(チャニング・テイタム)の軽薄な態度にいら立つ。
会場から出たロレッタは謎の2人組に拉致され、大富豪フェアファックス(ダニエル・ラドクリフ)のもとへ。ロレッタの小説を読んで、彼女が宝石が眠る伝説の古代都市の場所を知っていると確信したフェアファックスは、彼女を南の島へと連れ去る。
アランは、ロレッタを救うべく、腕利きのインストラクター(ブラッド・ピット)を雇い、島に向かう。そして、ロレッタを発見し、島からの脱出を試みるが、次々とトラブルに見舞われる。
この映画を見て、ロバート・ゼメキス監督の『ロマンシング・ストーン 秘宝の谷』(84)と『ナイルの宝石』(85)を思い出す者も少なくないはず。
あの映画は、人気女流小説家のジョーン(キャスリーン・ターナー)は、誘拐された姉を助けるために向かったコロンビアで、伝説のエメラルドを巡る争奪戦に巻き込まれる。
南米のジャングルで次々と襲いかかる絶体絶命のピンチを、うさんくさい冒険家のジャック(マイケル・ダグラス)と助け合いながら脱していく。というものだった。
今回、プロデュースも兼任したブロックのイメージの中に、あの映画があったことは想像に難くない。ただ、この映画のテイタム演じるアランはほとんど頼りにならず、ブロック演じるロレッタの方がタフに見えるところが現代的か。
大人になったハリー・ポッター=ラドクリフも、エキセントリックな役柄を熱演している。何も考えずに見られるハリウッドのおバカ映画が帰ってきた感じがして、ちょっとうれしくなった。
『ロマンシング・ストーン 秘宝の谷』
https://blog.goo.ne.jp/tanar61/e/bacc1c52e0f58e7bbc8f1ba7e793fc2d
『ナイルの宝石』
https://blog.goo.ne.jp/tanar61/e/8879c8b96f31519b3a6b94e79ffd3628