『バズ・ライトイヤー』(2022.6.17.ディズニー試写室)
ピクサー・アニメーション・スタジオの代表作『トイ・ストーリー』シリーズで、ウッディと共に活躍した、おもちゃのバズのルーツが明らかになる長編アニメーション映画。
バズのモデルは、持ち主のアンディが大好きな映画の主人公“スペース・レンジャー”のバズ・ライトイヤーだった。本作は、その映画『バズ・ライトイヤー』の物語を描いている。監督は長編映画デビュー作となるアンガス・マクレーン。
そのマクレーン監督は、この映画について「ある任務のために高速で宇宙船の航行をしたバズが、そのせいで、自分の愛する人々や社会と離れ離れになってしまう。まるで『リップ・ヴァン・ウィンクル』(山の中で酒を振る舞われて寝込んでしまった猟師が、目を覚まして山を降りると20年たっていたという話)のように、バズは自分の知らない未来に閉じ込められ、何としてでも過去に帰ろうとして、若き日の自分の間違いを正そうとする。だから、この映画は自分の時代から放り出されてしまったヒーローの話だ」と解説する。
それを知って、今回のバズの声がなぜクリス・エバンスだったのか、合点がいった。なるほど、エバンスの当たり役『キャプテン・アメリカ』も自分の時代から放り出されてさまようヒーローだったではないかと。
そう、だからこの映画を一言でいえば、立派な「時間SF」なのだ。相変わらずピクサーアニメは深いというべきか。一筋縄ではいかない。メカと人間との絡みの部分では、ちょっと『サンダーバード』を思い出した。
で、バズを主役にして、これだけ真っ当な時間SFが作れるのなら、ウッディを主役にした西部劇も作れるのではないかと思った。
日本語版のバズの声を吹き替えた鈴木亮平にインタビューをした。詳細は後ほど。