アメリカ製マカロニ・ウエスタン
映画専門チャンネルのおかげで、時々思いもよらぬ映画と再会することがある。その昔、途中で見るのをやめたこの映画も、そんな一本だ。
ジェイク(ウォーレン・オーツ)率いる強盗団が、メキシコ国境近くの町を襲う。だが、町の近くには大きな川があり、それを渡るにはトラヴィス(リー・バン・クリーフ)が操る艀を利用するしかなかった。トラヴィスは町の住民を対岸に逃がし、川を挟んでジェイク一味と対峙する。
原題の「BARQUERO」はスペイン語で「船頭」を表すらしい。トラヴィスの相棒にフォレスト・タッカー、ジェイク一味にカーウィン・マシューズ、ジョン・デイビス・チャンドラーほか。マリエット・ハートレイとマリー・ゴメスが華を添える。
監督は西部劇も数多く手掛けたベテラン、ゴードン・ダグラスだが、この映画に関しては、イタリア帰りのクリーフを主役に、“アメリカ製のマカロニ・ウエスタン”を撮ったかのような、妙な風合いの映画になっている。ドミニク・フロンティアの音楽もマカロニ調だ。
クリーフ(鷲)とオーツ(鷹)という男臭い二人が激突する、という設定は面白いのだが、川を挟んでのにらみ合いがだらだらと続いて、盛り上がりに欠けるところが惜しい。昔はこのだらだらに耐え切れず、途中で見るのをやめたのだと思う。
さて、何年越しかでやっと最後まで見たわけだが、ラストがあまりにもあっけなく、結局、肩透かしを食ったような気分にさせられた。
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