『墓石と決闘』(67)(1973.1.14.日曜洋画劇場)
『OK牧場の決闘』の後日談を描く。いきなり決闘から入る冒頭のスタイルが斬新で、ジョン・スタージェスが最後の輝きを見せた一作として記憶される。主人公ワイアット・アープにジェームズ・ガーナー、ドク・ホリデイにジェイソン・ロバーズ、アイク・クラントンにロバート・ライアンという渋い配役。無名時代のジョン・ボイトが端役で出ている。
スタージェスは自作『OK牧場の決斗』(57)に不満があったため、この映画は、より史実に忠実に描いており、ニューシネマ風なところもある。まあ、そうは言っても、この映画はまだ史実と伝説(フィクション)の狭間を描いているが、これがローレンス・カスダン監督、ケビン・コスナー主演の、よりリアルな『ワイアット・アープ』(94)まで行くと、ちょっと見るのがつらくなる。
ラストのアープとホリデイの別れのシーンが特にいいが、この時期のロバーズは、この映画のほかにもセルジオ・レオーネの『ウエスタン』(68)と、サム・ペキンパーの『砂漠の流れ者』(70)で忘れ難い名演を見せた。