田中雄二の「映画の王様」

映画のことなら何でも書く

『ブラック・フォン』

2022-06-25 11:43:54 | 新作映画を見てみた

『ブラック・フォン』(2022.6.24.東宝東和試写室)

 『ゲット・アウト』(17)『透明人間』(20)など、スリラーの話題作を送り出しているジェイソン・ブラムが製作し、『ドクター・ストレンジ』(16)のスコット・デリクソンが監督したサイコスリラー。原作はジョー・ヒルの『20世紀の幽霊たち』所収の短編「黒電話」

 1978年、米コロラド州デンバー北部のとある町で、子どもの連続失踪事件が起きていた。そんな中、気の弱い少年フィニー(メイソン・テムズ)は、学校の帰り道に、マジシャンだという男(イーサン・ホーク)に「手品を見せてあげる」と声を掛けられ、そのまま誘拐されてしまう。

 気が付くとフィニーは地下室に閉じ込められていて、そこには鍵のかかった扉と鉄格子のある窓、そして断線した黒電話があった。ところが、断線しているはずの黒電話のベルが突然鳴り響く。一方、行方不明になった兄フィニーを捜す妹のグウェン(マデリーン・マックグロー)は、不思議な夢を見る。

 陰湿ないじめ、暴力、誘拐…。70年代後半のアメリカの郊外の暗部を再現。『悪魔のいけにえ』(74)『燃えよドラゴン』(73)が象徴的な映画として語られるシーンもある。

 撮影監督のブレット・ユーキービッチは、70年代当時の映画のライティングを参考にし、アナモフィックレンズ(ワイドスクリーンを撮影・再生するための特殊なレンズ)を使用したのだという。

 グラバーと呼ばれる謎の男に殺された少年たちの亡霊が、断線した黒電話を介してフィニーに脱出へのアドバイスを送るというアイデアが面白い。大人たちが全く役に立たず、兄妹と亡霊が頑張る、ホラーの中での成長物語という側面もある。フィニーがピッチャーをやっている冒頭の野球の描写が、腕力という点でラストで回収される。いずれにせよ、原作の短編をよくここまで映画にしたと思った。

 フィニーがテレビで見た映画のことが気になったので調べてみたら、ウィリアム・キャッスルの『ティングラー 背すじに潜む恐怖』(日本未公開・59)だった。

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「BSシネマ」『駅馬車』

2022-06-24 07:06:59 | ブラウン管の映画館

『駅馬車』(39)

『駅馬車』(66)
https://blog.goo.ne.jp/tanar61/e/dfd4408f9a7f3bb0e32ee3dccda32aab

『駅馬車』 製作80周年記念大上映会
https://blog.goo.ne.jp/tanar61/e/f8029544871d694012cb314047202d2c

ジョン・フォード生誕120年
https://blog.goo.ne.jp/tanar61/e/ee60d3dd85e70b96865f4983bddb2b75

『駅馬車<西部小説ベスト8>』
https://blog.goo.ne.jp/tanar61/e/a9d2f0885143b4a4d6980ac427305361

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「午後のロードショー」『トータル・リコール』

2022-06-24 06:46:12 | ブラウン管の映画館

『トータル・リコール』(90)

冒頭から坂道を転げ落ちるようなアクションの連続
https://blog.goo.ne.jp/tanar61/e/970a130abc33708c019f603aed77ce1c

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「金曜ロードショー」『トイ・ストーリー4』

2022-06-24 06:22:43 | ブラウン管の映画館

『トイ・ストーリー4』(19)

ウッディの選択と自立が物語の核
https://blog.goo.ne.jp/tanar61/e/4bd6df25e6c95c18bd83b0ca71f31f4a

https://blog.goo.ne.jp/tanar61/e/5f0586514c78184d4f18f9cfa8d73809

【インタビュー】『トイ・ストーリー4』ジョシュ・クーリー監督
https://blog.goo.ne.jp/tanar61/e/9cefe80c93a0686e44071522af560a0c

 

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「BSシネマ」『山猫』

2022-06-23 07:16:57 | ブラウン管の映画館

『山猫』(63)(1976.12.19.日曜洋画劇場)


 1860年、イタリアは近代国家統一の改革の時を迎え、山猫の紋章を持ち長年シチリアを統治してきた名門サリーナ公爵家にも激しい時代の波が押し寄せていた。ルキノ・ビスコンティ監督が、貴族の没落と変革を華麗な映像美で描く。

 初めて見た高校生の時にはあまりピンとこなかったが、今なら没落貴族にも感情移入ができるのか。

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「午後のロードショー」『レッド・サン』

2022-06-23 06:43:01 | ブラウン管の映画館

『レッド・サン』(71)

ガンマンと侍の珍道中は何度見ても面白い
https://blog.goo.ne.jp/tanar61/e/90d61a97146422f5119c0434a31ac7ef

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【ほぼ週刊映画コラム】『ザ・ロストシティ』

2022-06-22 08:01:14 | ほぼ週刊映画コラム

共同通信エンタメOVOに連載中の
『ほぼ週刊映画コラム』

今週は
ハリウッドのお気楽映画が帰ってきた
『ザ・ロストシティ』

詳細はこちら↓
https://tvfan.kyodo.co.jp/?p=1336128&preview=true

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『バズ・ライトイヤー』

2022-06-21 08:42:50 | 新作映画を見てみた

『バズ・ライトイヤー』(2022.6.17.ディズニー試写室)

 ピクサー・アニメーション・スタジオの代表作『トイ・ストーリー』シリーズで、ウッディと共に活躍した、おもちゃのバズのルーツが明らかになる長編アニメーション映画。

 バズのモデルは、持ち主のアンディが大好きな映画の主人公“スペース・レンジャー”のバズ・ライトイヤーだった。本作は、その映画『バズ・ライトイヤー』の物語を描いている。監督は長編映画デビュー作となるアンガス・マクレーン。

 そのマクレーン監督は、この映画について「ある任務のために高速で宇宙船の航行をしたバズが、そのせいで、自分の愛する人々や社会と離れ離れになってしまう。まるで『リップ・ヴァン・ウィンクル』(山の中で酒を振る舞われて寝込んでしまった猟師が、目を覚まして山を降りると20年たっていたという話)のように、バズは自分の知らない未来に閉じ込められ、何としてでも過去に帰ろうとして、若き日の自分の間違いを正そうとする。だから、この映画は自分の時代から放り出されてしまったヒーローの話だ」と解説する。

 それを知って、今回のバズの声がなぜクリス・エバンスだったのか、合点がいった。なるほど、エバンスの当たり役『キャプテン・アメリカ』も自分の時代から放り出されてさまようヒーローだったではないかと。

 そう、だからこの映画を一言でいえば、立派な「時間SF」なのだ。相変わらずピクサーアニメは深いというべきか。一筋縄ではいかない。メカと人間との絡みの部分では、ちょっと『サンダーバード』を思い出した。

 で、バズを主役にして、これだけ真っ当な時間SFが作れるのなら、ウッディを主役にした西部劇も作れるのではないかと思った。


 日本語版のバズの声を吹き替えた鈴木亮平にインタビューをした。詳細は後ほど。

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レッツエンジョイ東京 2022年の夏休みに観たい!おすすめ映画情報

2022-06-20 18:50:30 | レッツエンジョイ東京

ラインアップは

さまざまな秘密が明かされる夏の注目作品3つ
『エルヴィス』
『バズ・ライトイヤー』
『ジュラシック・ワールド 新たなる支配者』

夏の子どもたちの冒険を描いた作品2つ
『GHOSTBOOK おばけずかん』
『サバカン SABAKAN』

思わず夏の暑さを忘れる山岳映画2つ
『アルピニスト』
『神々の山嶺(いただき)』

https://www.enjoytokyo.jp/feature/matsuri_summer/movie/

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「午後のロードショー」『ジャッカルの日』

2022-06-20 06:41:19 | ブラウン管の映画館

『ジャッカルの日』(73)

デルフィーヌ・セイリグが色っぽい
https://blog.goo.ne.jp/tanar61/e/0c3d2697ee635f4a5612d8179a8362e7

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