田中雄二の「映画の王様」

映画のことなら何でも書く

西田敏行 映画編『釣りバカ日誌』

2024-10-21 08:34:23 | 映画いろいろ

『釣りバカ日誌』(88)(1989.1.14.松竹セントラル2.併映は『男はつらいよ 寅次郎サラダ記念日』)

 釣りをこの上なく愛する浜崎伝助(西田敏行)は、鈴木建設四国支社高松営業所に勤めているが、釣り三昧の日々を過ごしていた。ところが、本社人事部のコンピューターの入力ミスで、東京本社の営業部に転属させられてしまう。やがて伝助と、鈴木建設社長の鈴木一之助(三國連太郎)が、ひょんな事から知り合い、釣りを通じての秘密の関係が始まる。

 これまで山田洋次の流れをくむ監督たちは、この映画の栗山富夫も含めて、師匠ほどのうまさがなく、ギャグが空回りしたり、つまらない人情話で終わってしまう場合が多かった。ところがこの映画は、そうしたマイナス面を感じさせないからっとしたコメディとして面白く仕上がっていた。

 もちろん、そこには原作漫画の持つ味の良さもあるのだろうが、何といっても西田敏行、妻役の石田えり、そして三國連太郎が抜群の演技を見せたことが大きい。中でも西ヤンは、あの顔と体からにじみ出る温かさとおかしさが、主人公の浜崎伝助の異常とも思えるような人の良さと見事に結びついて、全く嫌味を感じさせないところは特筆に値する。やはり彼には『敦煌』(88)のような役よりも、こうした味を捨てずにやり続けてほしい。ほかにこんな味が出せる俳優はいないのだから。

 東京でのロケ地は何とわが家の近くの北品川周辺。釣り好きにとっては船宿があるこの辺りは天国にも思えるのだろうが、船酔いする自分にとっては別にどうということもない。ただ、船による通勤は一度やってみたい気もする。

 

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「BSシネマ」『戦場にかける橋』

2024-10-21 08:00:24 | ブラウン管の映画館

『戦場にかける橋』(57)(1976.4.16/23.ゴールデン洋画劇場) 

 第2次大戦下の日本軍捕虜収容所を舞台に、捕虜の連合軍兵士を使って橋を建設しようとする日本軍と、人間としての尊厳を求める連合軍との対立、ひそかに進行する橋の破壊作戦を壮大なスケールで描く。

 アカデミー作品賞・監督賞をはじめ7部門に輝く、巨匠デビッド・リーン監督の戦争映画の名作。アレック・ギネス、ウィリアム・ホールデン、早川雪洲をはじめ、国際的な名優が共演。主題曲「クワイ河マーチ」はあまりにも有名。



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西田敏行 映画編3

2024-10-20 20:49:25 | 映画いろいろ

『ステキな金縛り』(11) 更科六兵衛


https://blog.goo.ne.jp/tanar61/e/59bbf68bf19c5e48028e3cd5c57339e3


『星守る犬』(11)

完成披露記者会見と舞台あいさつを取材:東京国際フォーラム
https://tvfan.kyodo.co.jp/news/4077


『ギャラクシー街道』(15)堂本博士

https://blog.goo.ne.jp/tanar61/e/309d911a441c9622e52de448d56811dd


『マエストロ!』(15)

https://blog.goo.ne.jp/tanar61/e/e4e2d07e213db27854941f324368b25a


『ナミヤ雑貨店の奇蹟』(17)浪矢雄治

https://blog.goo.ne.jp/tanar61/e/fd792a11159838185b5962a9c5b77c93


『清須会議』(19)更科六兵衛
https://blog.goo.ne.jp/tanar61/e/84ad76449fc1217a568f5f99dd6dcd42


『新解釈・三國志』(20)蘇我宗光

https://blog.goo.ne.jp/tanar61/e/03610e95ed3ba31dfe4941a5d611e130


『大怪獣のあとしまつ』(22) 西大立目完

https://blog.goo.ne.jp/tanar61/e/a6618b091ab700559e695b92f86b5fb2

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西田敏行 映画編2

2024-10-20 15:39:04 | 映画いろいろ

『THE 有頂天ホテル』(06)徳川膳武

 監督・三谷幸喜。所々に楽屋落ちの冴えは見られるものの、全体的には雑多な登場人物のキャラクターが整理されておらず、大風呂敷を広げ過ぎて収拾がつかなくなった印象を受けた。

 一カ所に集まった人々のドラマを並行して見せる、いわゆる『グランド・ホテル』形式をきっちりと描くには、よほど演出力に長けていなければ難しい。それを上滑りのスピード感だけで描こうとしたところにこの映画の失敗があると思う。「♪ドンキホーテ、サンチョ・パンサ♪」の歌はちょっと耳に残るが…。三谷さん今回はちとお遊びが過ぎましたねえ。


『丘を越えて』(08)菊池寛

 菊地寛と彼を取り巻く人々を描いているのだが、尻すぼみの人物伝になってしまった。なにより、男たちを惑わせる池脇千鶴を魅力的に撮れていないから説得力に欠けるし、何故ラストだけをミュージカル風にしたのかもよく分からない。とは言え、西田敏行は”誰を演じても西田敏行"という点では、別の意味ですごいと言えるのかもしれない。


『ザ・マジックアワー』(08)天塩幸之助

https://blog.goo.ne.jp/tanar61/e/c224fee8be74f6210ab06b1cccb4fbad


『ラーメンガール』(09)マエズミ

 山崎努を特出させているのをはじめ、全体的に伊丹十三の『タンポポ』(85)の影響を強く感じるが、後に残るのは『ベスト・キッド』(84)になり損ねた珍品という印象。日本人のラーメン職人(西田敏行)とアメリカ人娘という師弟の心の変化の描き方が雑で、見ていてイライラしてくる。主演のブリタニー・マーフィはドラッグで若死にしたらしいが、この映画でもかなり病的な感じがし、陰惨な印象を受けた。


『旭山動物園物語 ペンギンが空をとぶ』(09)滝沢寛治(園長)

 くせ者役者たちがみんな楽しそうに飼育係りを演じている。特に西田敏行と長門裕之の絡みには、往年の「池中玄太80キロ」を思い起こさせられ、ちょっとうるっときた。これはマキノ雅彦(津川雅彦)の演出の妙なのか。意外な拾い物だった。


 

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西田敏行 映画編1

2024-10-20 14:37:19 | 映画いろいろ

『悪魔が来りて笛を吹く』(79)金田一耕助

https://blog.goo.ne.jp/tanar61/e/fd4ce566775e74e9d01cead0bff8b4d0


『太陽を盗んだ男』(79)

https://blog.goo.ne.jp/tanar61/e/31c83a17097aa1a3dbf4aa93c0f22962


『がんばれ!! タブチくん!!』(79)タブチ(声)
『がんばれ!! タブチくん!!第2弾 激闘ペナントレース』(80)
『がんばれ!! タブチくん!!初笑い第3弾 あゝツッパリ人生』(80)

https://blog.goo.ne.jp/tanar61/e/dfdd15befc590396f4c6a8809cd5caf5


『北斎漫画』(81)曲亭馬琴


『植村直己物語』(86)植村直己


https://blog.goo.ne.jp/tanar61/e/1b28de9799f8742035ac6d0d5d988a8e


『敦煌』(88)朱王礼

https://blog.goo.ne.jp/tanar61/e/cd750df658459d67c7dad9f9b6dc8a8f


『学校』(93)黒井先生

https://blog.goo.ne.jp/tanar61/e/920916d43907e5e90941953e39136e3e


『学校Ⅱ』(96)(1996.10.26.渋谷セントラル) 青山先生

 山田洋次監督が前作『学校』(93)の夜間中学に続いて、今度は養護学校を舞台に選んだ。これは好意的に捉えれば、普段は日の当たらない教育現場を知らしめる地道な創作活動だといえるが、今回は場所が場所だけに、描き方のバランスを間違えると際物になりかねない危うさを含んでいる気がした。そしてその予感は残念ながら半ば的中してしまった。

 今回も山田監督お得意の回想劇の形が取られているのだが、彼にしては珍しくつながりが悪いところが多いし、ラストに至っては熱気球の登場があまりにも唐突で、狙ったであろう高揚感も解放感も浮かんでこなかった。

 山田監督と共同脚本の朝間義隆の養護学校の生徒たちに対する思い入れや、社会に対する怒りが空回りして、見ながらつらい思いがするだけなのだ。これまでの山田監督の作風は、前作の『学校』も含めて、奥に怒りを潜めながら、救いや余裕があったために、われわれ受け手も構えずに見ることができたのだが、この映画にはそうしたものがない。監督が映画を通して声高に自らの主張や思いを述べることの難しさを感じさせる1本だった。


『虹をつかむ男』(96)白銀活男


『虹をつかむ男 南国奮斗篇』(97)


 

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ビデオ通話で西部劇談議『勇気ある追跡』

2024-10-19 20:57:12 | 駅馬車の会 西部劇Zoomミーティング

 今回のお題は、ジョン・ウェインがアカデミー賞の主演男優賞を受賞した『勇気ある追跡』(69)。同じ原作から派生した『トゥルー・グリット』(10)との比較も面白い。

https://blog.goo.ne.jp/tanar61/e/54f318c32b8909197365a11e7c4ed287

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【インタビュー】永瀬正敏『徒花 Adabana』

2024-10-19 13:54:00 | インタビュー

 国家によって、ある”最新技術”を用いた延命治療が推進されたそう遠くない未来。一定の階級より上の人間たちが病に侵された時、全く同じ見た目の自分である”それ”が提供されたら? そして病の身代わりになってくれたら? 甲斐さやか監督が20年以上をかけて構想し書き上げ、映画化した『徒花-ADABANA-』が、10月18日から全国公開された。本作で、主人公の新次(井浦新)の主治医を演じ、カメラマンとしても参加した永瀬正敏に話を聞いた。

「甲斐監督の心の中にある世界観を、1人でも多くの人と共有したい」
https://tvfan.kyodo.co.jp/feature-interview/interview/1450833

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西田敏行 テレビドラマ編

2024-10-18 13:22:39 | テレビ

ほかにもたくさんあるが…

「新・坊っちゃん」(75・NHK)山嵐

 


「花神」(77・NHK) 山県狂介(有朋)


「特捜最前線」(77~79・テレ朝)高杉刑事

https://blog.goo.ne.jp/tanar61/e/dea024affe314f5c4d79a4d487ceaa11


「西遊記」(78・日テレ)猪八戒


「雲を翔びこせ」(78・TBS)渋沢栄一


「風の隼人」(79・NHK)益満休之助

 西田敏行演じる益満休之助の死にざまが印象的。ちょっとNHKのこの時代劇枠を見直した。そういえば、昔は同じ枠で「天下御免」や「男は度胸」なんていう、面白い時代劇があったなあ。


「あめりか物語」(79・NHK)熊谷武平

https://blog.goo.ne.jp/tanar61/e/f08d0463e1f7b6f0ddd6f2cad6881ca6


「おんな太閤記(81・NHK) 豊臣秀吉

https://blog.goo.ne.jp/tanar61/e/fd48040596c8f8369e87aacd6bab7ccf


「西田敏行の泣いてたまるか」(86-87・TBS)

https://blog.goo.ne.jp/tanar61/e/86bb61adf214107c6e1f97f5017351f9


「山河燃ゆ」(84・NHK)天羽忠


「武田信玄」(88・NHK) 山本勘助


「翔ぶが如く」(90・NHK)西郷隆盛


「八代将軍吉宗」(95・NHK)徳川吉宗


「タイガー&ドラゴン」(05・TBS)林屋亭どん兵衛(谷中正吉)

https://blog.goo.ne.jp/tanar61/e/4a01a52ca02cc37e7037ccc238558147


「功名が辻」(06・NHK)徳川家康

https://blog.goo.ne.jp/tanar61/e/ba5d9f683de30db6e17935e7373e0850


「オリエント急行殺人事件」(15・フジ)三木武一

https://blog.goo.ne.jp/tanar61/e/324327eaca66959815ccd751b487ae1f


「西郷どん」(18・NHK)ナレーション/西郷菊次郎


「鎌倉殿の13人」(22・NHK)後白河法皇

https://blog.goo.ne.jp/tanar61/e/d1c36450859482d0466097e0b3b053b3


「さよならマエストロ〜父と私のアパッシオナート〜」(24・TBS)小村二朗

https://blog.goo.ne.jp/tanar61/e/47bbb1770d0d9f3ec94a6c1bb531a598

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【ほぼ週刊映画コラム】『破墓/パミョ』『徒花 ADABANA』

2024-10-18 08:56:53 | ほぼ週刊映画コラム

共同通信エンタメOVOに連載中の
『週末映画コラム』

今週は
掘り返した墓に隠された恐ろしい秘密とは…『破墓/パミョ』
死とは何か、アイデンティーとは何かを静かに問い掛ける『徒花 ADABANA』

詳細はこちら↓
https://tvfan.kyodo.co.jp/feature-interview/column/week-movie-c/1450512

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「午後のロードショー」『暴走特急』

2024-10-18 08:30:03 | ブラウン管の映画館

『暴走特急』(95)

おいおいそこまでやるか
https://blog.goo.ne.jp/tanar61/e/a9885c21a962f691503c99ebcfabb481

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