京のたんぽぽ日記

夫婦共にリタイヤした後の生活を
大好きな旅行を中心に綴っていきます。

彼女の癌が消えた!

2007-10-11 08:50:30 | 心に残る出来事
最近お知り合いになった方に、
とっても明るくて元気のいい
奥さんがおられます。
年の頃は、私とだいたい同じ位。

ご近所の方で、初めてお会いした時、
彼女の元気さ、テンションの高さ、明るさ
そのどれもに圧倒されるくらいでした。

でも、無理をして明るくしているという感じは微塵もなく、
彼女の明るさは、天性のものなのだと、
その場ですぐに分かりました。

彼女の事を 「お母さん」と呼ぶ、これまた最高の笑顔の
かわいく明るい女の子がいっしょだったのですが、
小学生にもなっていない幼児さんで、
お子さんにしては小さいな。。。と思っていたら、
彼女は、その女の子のお祖母ちゃんでした。

話を聞いていく内に、女の子のママ、
つまり彼女の娘さんは病気の為、3ヶ月ほど前に
亡くなっておられた
ことがわかりました。
え~~!3ヶ月前に。。。と、
それだけでも驚きなのに、彼女は、

「私は癌なんですよ。いつ、どうなるかわからないし
その時は、おまえがちゃんとこの子を育てないといけないんだよと、
療養中の娘に話していたのに、先に逝ってしまうなんて。。」

と、話されるのです。

まさかそんな辛い状況に、彼女が置かれているなんて、
夢にも思わない位、彼女は明るく、
私は本当に信じられない思いでした。

携帯の待ち画面に使っている亡くなった娘さんの着物姿の写真
「見てみて、かわいいでしょう。。」と、
見せて下さった時だけは、声を詰まらせておられましたが、

それでも、すぐに
「この子も、ママに似て本当にかわいいでしょう~」と、にっこりされます。

正直、こんなに強い人がこの世の中にいたんだ~と思うほど
本当にすごい!と思いました。

もしも、私が彼女だったら、どうなっていただろう。。
もちろん、そんな事を考える事自体怖いけれど、
でも私だったら、到底その悲しみから立ち直れず、
まだまだ泣き暮らしているような、そんな気がしました。

その後も、彼女と何回かお会いしてお話をするのですが、
彼女の明るさ、女の子の明るさはいつも変わらず
本来なら、母親を失くして、沈み込んでしまうだろう子供の気持ちを
自分自身は癌であるにもかかわらず
こんなにも明るくしてあげられる彼女の明るさ、強さに
毎回、感動していました。

そんなある日、その女の子と話していた時、女の子がポツリと
「お母さんね、また入院したらどうしよう。。」
と、言うのです。
まだまだ、小さいとはいえ、やっぱりママを亡くし、
今度また、お母さんと呼ぶ人を失ったらと、
幼い心で怯えていたのだと思います。

「大丈夫だからね。お母さんは絶対に大丈夫だからね。」

と言いながら、思わず女の子を抱きしめてしまった私ですが、
本当にもしも彼女になにかあったら、この子はどうなるのだろう。。
と心配でもあったのでした。

ところが、ついこの間、彼女と会った時
彼女がいつものテンションで
「ね~。聞いて、聞いて~。」と言うのです。
「この間の検診でね、癌がなんと消えてたのよ。」と。

「え~~!本当?!よかったね~!」
嬉しくて二人でおおはしゃぎ。

「奇跡が起こったのよ。抗がん剤治療ももうせずに、
後は経過を見るだけでいいんだって。
これで、○○ちゃんの事を、ずっとみてあげられる」
と、本当に嬉しそうな彼女。

彼女の明るさが、
癌に、ここは俺の居場所じゃないと思わせたのではないかと
私は思いました。

彼女の本物の明るさが、癌を治したのではないかと。

でもひょっとしたら、亡くなった娘さんがお母さんの事を助け、
我が子のことを母に委ねたのかもしれません。

実際のところは、何もわかりませんが、
彼女の明るさが生きる力の大きな源であることは
違いないと思います。

どんな状況の中でも持ち続ける彼女のあの明るさ。。

普段は明るくても、何かあったらすぐに落ち込んでしまう私は
なかなか、彼女ほど強くはなれそうにないけれど、

それでも、
どんな時にでも、明るく生きることの大切さと素晴らしさを
学んだような気がしました。










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